2023年10月17日、故ジャニー喜多川氏の性加害問題に対応するため、株式会社STARTO ENTERTAINMENT(以下、STARTO社)が設立され、ジャニーズ事務所から所属タレントのマネジメント業務を引き継ぎました。代表取締役CEOに就任した福田淳氏が、この困難な状況下で会社の舵取りを行ってきましたが、この度6月末日をもって退任し、後任には鈴木克明氏が就任することが報じられています。STARTO社への移行に伴い、「ジャニーズ」の名前は社名やグループ名から消えましたが、長年親しまれてきたファンの呼称「ジャニヲタ」は依然として根強く残っています。STARTO体制となってまもなく2年を迎える中で、福田氏の退任と新代表就任を機に、ファンはこの呼称を手放すべきなのでしょうか。ファンの胸の内を探りました。
STARTO ENTERTAINMENTの代表取締役CEOを退任する福田淳氏の肖像
グループ名変更と変わらないファン自身の呼び方
社名がSTARTOとなり、所属グループも名称変更を進めてきました。例えば、関ジャニ∞はSUPER EIGHTに、ジャニーズWESTはWEST.へと変わりました。また、Hey! Say! JUMPのデビュー曲「Ultra Music Power」は、歌詞に「ジャニーズ」を含むことから封印されるなど、旧事務所の色を払拭する動きが見られます。しかし、ファンの間では「ジャニヲタ」という言葉が広く使われ続けています。会社やタレント側が名称を変える中で、ファン自身がどのように名乗るかは、それぞれのアイデンティティに関わる問いとなっています。
ファンが語る「ジャニヲタ」というアイデンティティ
長年のKAT-TUNファンであるAさんは、「誰になんと言われようと、私はジャニヲタです」と語り、「スタヲタ」といった新たな呼び方には抵抗があると明かします。その理由として、STARTO社になってからのグループ解散やジュニアの体制変更など、ファンにとって憂鬱な出来事が多かったことを挙げ、「STARTO」という響き自体に愛着を持てない現状を説明しました。STARTOには「今いる「スター」たち・将来のスターたち「と」ともに、未来へ向かって新たな伝説を「スタート」する」という意味が込められているとされていますが、Aさんは「思いっ切りファンのことが抜けている」と感じているようです。現在のところ、ファンやタレントが十分に大切にされているように感じられないため、STARTOの名を心から認めることができず、今後も「ジャニヲタ」と名乗り続けたいという強い意思を示しました。所属タレントがマネジメント契約に加えエージェント契約も選択できるようになったことについては、「タレントにとってはいいこと」と理解を示しつつも、公式サイトで嵐やKing & Princeらに「グループエージェント契約」と但し書きがあるのを見ると、「なんだか一枚岩でないようでさみしい」と複雑なファン心理を覗かせました。
結論として、STARTO社への移行とCEO交代が進む中でも、ファンの間では「ジャニヲタ」という呼称が根強いアイデンティティとして残っています。会社やグループ名の変更とは異なり、ファン自身の呼称を変えることへの抵抗や、新体制への複雑な思いが、この呼称を維持する大きな要因となっているようです。
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