昭和を代表する伝説的歌姫の一人、松田聖子(63)が、この度輝かしいデビュー45周年を迎えました。彼女がデビューした1980年(昭和55年)は、岩崎良美(64)、河合奈保子(61)、柏原芳恵(59)、そして政界で活躍する三原じゅん子内閣府特命担当大臣(60)など、多くの才能あふれるアイドルが同時に活躍した年でした。その中でも、半世紀近くにわたり音楽の第一線で歌い続け、変わらぬ存在感を示すのは松田聖子ただ一人と言えるでしょう。
デビュー45周年を迎えた歌姫、松田聖子氏の最新ポートレート
彼女が登場した当時、アイドル界では”不動のトップ”として君臨していた山口百恵(66)が俳優の三浦友和(73)との結婚を機に芸能界からの引退を発表した直後でした。18歳だった松田聖子は、その大きな空白を埋めるかのように彗星のごとく現れました。当時も今も変わらない、伸びやかで透き通るような歌声が最大の魅力であり、「聖子ちゃんカット」と親しまれた愛らしいヘアスタイルも一世を風靡しました。どこか陰があり、大人の雰囲気を漂わせていた山口百恵とは対照的でしたが、瞬く間にスターダムを駆け上がり、トップアイドルの地位を確立しました。
数々の伝説的なキャリアの中でも、特に語り継がれているのが、1980年10月にリリースされた3枚目のシングル「風は秋色」から、1988年発表の「旅立ちはフリージア」まで、オリコン「週間シングルランキング」で24作連続1位を獲得した偉業です。この記録は、2000年にB’zに破られるまで、長らく歴代1位の金字塔として輝いていました。セールス面でも絶好調を維持し、デビュー17年目となる40作目のシングル「あなたに逢いたくて〜Missing You〜」で初のミリオンセラーを達成。これまでに発表したシングル、アルバムの総セールスは、ゆうに3000万枚を超えています。
今年、彼女の約半世紀に及ぶ芸能生活を記念する企画が多数展開されています。今月4日には、45周年を記念した究極のオールタイムベストアルバム「永遠のアイドル、永遠の青春、松田聖子。〜45th Anniversary 究極オールタイムベスト〜」が発売されました。この記念アルバムには、デビュー曲はもちろん、「赤いスイートピー」といった大ヒット曲やそのセルフカバーに加え、シンガーソングライターの松任谷由実(71)が歌詞の翻訳を手がけた「Stardust」など、多彩な楽曲が収録されています。発売されるやいなや、オリコンデイリーアルバムランキングで即日1位を獲得するなど、その人気の健在ぶりを示しました。記念コンサートツアーのチケットも、すでに完売が続出するほどの人気ぶりです。今年6月から9月にかけて、さいたまスーパーアリーナを皮切りに、日本の音楽の聖地である日本武道館、そして大阪城ホールなど、全国各地を巡ります。特に日本武道館での公演は、通算130回目が目前に迫っており、これは女性アーティストとしては最多記録となる見込みです。
変わらぬ歌声と探求心で進化し続ける松田聖子。デビュー45周年は、彼女の輝かしいキャリアの新たな通過点であり、これからも多くの人々に夢と感動を与え続ける存在であることに疑いの余地はありません。