「母親から“アンタは醜い”と言われて育った」 遠野なぎこさんが明かしていた凄絶な虐待とPTSD 「2リットルのお湯を飲まされ、嘔吐していたことで摂食障害に」


「“アンタは醜い”と言われて育った」

【写真を見る】SNSには心配の声が… 摂食障害と闘っていた「遠野なぎこさん」の姿

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(以下、「週刊新潮」2013年5月2・9日号をもとに再構成しました)

 NHKの朝ドラ「すずらん」でヒロインに抜擢され、映画「日本の黒い夏―冤罪」では新人賞を獲得。数多くの映画やドラマに出演し、傍目からは、華やかなスポットライトを浴び続ける女優としての一面しか見えてこない。しかし、遠野さんはその内面に、深い闇を持っていたのだ。

「幼いころから、母には散々、“アンタは醜い”と言われて育ちました。目がきつい、顔が大きい……、でも、母の言葉がすべて正しいと思い込まされていたので、私は未だに、自分の顔を直視できません」

 と語るのは、遠野さん本人である。

「お風呂では、湯気で曇らないと鏡を見られないし、お化粧は手鏡くらいの小さいものでないと無理。鏡に映る顔がモンスターに見えてきて、自殺したくなる。キモイ、キモイって頭のなかで繰り返し、実際に吐き気を催してしまいます。母親の言葉が今も心に染みついて、不細工で愛される資格もないのだから、生きている意味がないと思えてくるのです」

「顔面をグーで殴られ、鼻血が垂れると、バケツを……」

「弟と妹も生まれ、ミーハーな母は2人を児童劇団に入れました。私のことは人生を狂わせた存在だと憎んでいたから、同じようには扱ってくれなかった。でも、私は6歳のとき、児童劇団のスタッフにスカウトしてもらったのです」

 彼女は、母親に褒められたい、認められたいとの一心で、子役の仕事に励んだという。しかし、母親かは言葉の暴力だけでなく、体罰も加わるようになった。

「顔面をグーで殴られ、鼻血がポタポタ垂れると、青いバケツを渡されました。“鼻血を出した私が悪い、床を汚しちゃいけない”と、急いでそれに顔を突っ込んだ。中学に入り、本格的に芸能活動を始めると、気を遣ったのか、露見するのをおそれたのか知りませんが、殴るのは顔面からみぞおちに変わりました」



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