佳子さま、生成AIによる“フェイク動画”拡散で物議 宮内庁が懸念表明

秋篠宮家の次女である佳子さまは、先日ブラジル公式訪問を終えられ、武蔵陵墓地を参拝されました。約2週間の過密な日程によるご疲労から静養されていたとのことです。こうした状況下、インターネット上では佳子さまに関する新たな問題、特に生成AIを用いた不適切な動画や画像が拡散されており、懸念が広がっています。

ブラジル訪問後の佳子さま、生成AIによるフェイク動画拡散で懸念高まるブラジル訪問後の佳子さま、生成AIによるフェイク動画拡散で懸念高まる

ブラジル公式訪問と静養、そして広がる波紋

佳子さまのブラジル公式訪問は、日本とブラジルの外交関係樹立130周年及び友好交流年の機会として、6月4日に日本を出発し、10日間にわたって行われました。現地では日系人コミュニティや日本語学校を訪れ、移民の歴史に触れられたほか、首都ブラジリアではルーラ大統領を表敬訪問するなど、両国の友好促進に尽力されました。

しかし、2週間で全8都市を巡る多忙なスケジュールのため、帰国後に体調を崩されたと報じられています。このため、当初6月23日に予定されていた東京都八王子市の武蔵陵墓地での神武天皇山陵、昭和天皇山陵及び香淳皇后山陵の参拝を急きょ取りやめ、静養にあてられていました。その後、体調を回復され、7月4日に改めて武蔵陵墓地を参拝し、ブラジル公式訪問の終了を報告されました。

この訪問中には、飛行機内でお休みになっている佳子さまの姿が乗客により無許可で撮影され、SNSに投稿されて拡散される事案が発生しました。宮内庁の黒田武一郎次長は6月16日の定例記者会見で、許可なく撮影・投稿することは「よろしくない」と指摘し、再発防止策を検討する考えを示していました。

生成AIを用いた“フェイク動画”拡散の新たな問題

機内での無許可撮影・拡散に続き、佳子さまを巡る新たな問題として浮上しているのが、生成AIを悪用して作成された不適切なコンテンツの拡散です。近年の動画生成AI技術の急速な発展に伴い、実在の人物の映像を加工・合成する「ディープフェイク」が多く作成され、社会的な問題となっています。

動画共有アプリ「TikTok」では、今年1月頃からあるアカウントが佳子さまや、秋篠宮ご夫妻の長男である悠仁さまをモデルに、実際にはありえないような激しいダンスなどをさせた動画を投稿していることが明らかになりました。これらの動画の中には、70万回を超える再生回数を記録しているものも存在するといいます。問題のアカウントはプロフィール欄に「AI動画メインです。あまり真に受けないように」といった注意書きを掲載していますが、世界中のユーザーが閲覧可能なプラットフォームでこうした動画が投稿されることで、誤解を招く恐れがあるとして、非難の声が上がっています。

さらに、画像共有SNSの「Pinterest(ピンタレスト)」においても、佳子さまに水着やレオタードなどの不適切な服装をさせた生成AI画像が投稿されている事例が確認されています。こちらはAIを用いた画像であることに関する注釈がないものも存在すると指摘されており、より悪質性が高い可能性があります。

宮内庁の見解と今後の対応

こうした悪質な生成AIコンテンツの相次ぐ拡散に対し、宮内庁も事態を深刻に受け止めています。宮内庁総務課の担当者は、これらのフェイク画像や動画のリスクについて認識していることを明らかにしました。

担当者は取材に対し、「お尋ねの生成AIによるフェイク画像などのリスクについては認識しており、偽情報の発信・拡散等があれば、必要に応じて、SNS事業者や警察庁を始めとする関係省庁等と連携して対応を行うこととしています」と回答しました。

悪質な生成AIコンテンツの拡散は、皇室に対する新たな形の名誉棄損やプライバシー侵害につながる可能性があり、宮内庁にとっても看過できない問題となっています。今後は、SNSプラットフォーム事業者や警察、関係省庁との連携を強化し、偽情報や不適切なコンテンツの拡散阻止、削除要請、あるいは法的な措置を含めた具体的な対応が進められるものとみられます。皇室を巡るデジタル空間での情報モラルと安全性の確保が、喫緊の課題となっています。

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