【AFP=時事】未成年の少女らを性的目的で人身取引した罪で起訴され、勾留中に死亡した米富豪ジェフリー・エプスタイン元被告について、米連邦捜査局(FBI)と司法省は7日、元被告が著名人を恐喝しておらず、「顧客リスト」も保持していなかったと結論付けた。広く流布していた複数の陰謀論を否定する形となった。
【写真】エプスタイン被告は「他殺」 遺族が依頼した法医学者が主張(2019年)
米メディア「アクシオス」によると、この結論は、2019年に性的人身取引の罪で起訴されたエプスタイン元被告に関する証拠を両機関が「徹底的に見直した」結果として、同日に公表されたメモに盛り込まれた。
メモには「FBIの捜査官は、エプスタインが独房内で自殺したと結論付けた」と明記されており、元被告が勾留中に殺害されたとする、最も広く信じられてきた陰謀論の一つを明確に否定した。
遺体が発見されるまでの間、元被告が収容されていたエリアの監視カメラ映像に、誰かが居房に出入りする様子は映っていなかったとされた。
さらに、広範なデジタルおよび物理的な捜索の結果、被害者とみられる大量の画像や動画が見つかり、その多くが未成年の少女だったと記された。
メモでは「この調査により、エプスタインが1000人以上の被害者に危害を加えたことが確認された」としつつ、「第三者による違法行為は確認されなかった」とされた。
また、「いわゆる『顧客リスト』は見つからなかった」とした上で、「著名人を恐喝していたことを示す信頼できる証拠もなかった」と結論付けている。【翻訳編集】 AFPBB News