静岡県浜松市中央区のガールズバーで6日未明、店長と従業員の女性2人が客の男に刺されて死亡した事件で、県警は8日、店長に対する殺人容疑で送検された袋井市愛野東、無職山下市郎容疑者(41)の自宅を捜索した。
8日午後2時頃に始まった捜索には、約10人の捜査員が参加した。県警によると、山下容疑者は6日午前1時頃、両手に刃物を持って入店し、店長の竹内朋香さん(27)(同区)と従業員の伊藤凜さん(26)(同)の上半身を中心に複数回刺したとされる。県警は山下容疑者に強い殺意があったとみて動機などを調べている。
県警は8日、2人の死因について失血死と発表した。
事件があったガールズバーに通う女性(44)によると、山下容疑者は同店の常連客で伊藤さんを気に入り、「別の席に着こうとすると大きな声で呼び寄せていた」という。
山下容疑者と飲み友達という40歳代男性は「怒りっぽい性格で、居酒屋で知らない客とトラブルを起こすこともあった」と語る。
一方、伊藤さんと同居する家族によると、伊藤さんが店で働き始めたのは昨夏頃で、祖母は「明るく社交的だから仕事も好きだった」と話す。今年3月に一緒に箱根を訪れた父親は「旅行の時に話すたわいもない会話が好きだった」と話した。