25年以上多くの読者に選ばれ続けてきた大学案内『大学図鑑!』が今年もパワーアップして発売された。現役生・OB・OGら5000人超のナマの声によってつくられた本書は他の大学選びのひとつの手段として選ばれている。本記事では最新版である『大学図鑑!2026』の出版を記念して、内容の一部を抜粋し再編集してお届けする。(本記事は2025年1月時点に執筆した『大学図鑑!2026』をもとにしています)
● 東京都市大学はこんなところ!
見た目は控えめな堅実派。話してみても当たり障りがなく穏やか。工学部生はご近所の超エリート東工大を横目に、「大学なんてどこも同じ」とつぶやく。
「偏差値の割にいろいろなランキングで上位」など、関係者は序列で一喜一憂しがちだが、世間の評価はそこそこで決して悪くない。特に工業・情報系の学部は一定の評価がある。
多摩川そばの世田谷キャンパスと港北ニュータウンの一角にある横浜キャンパスの学部割れ大学。東急グループの大学の割に、立地がいまいちなのが難点。「大学をつくるなら駅もつくってほしい」という声も根強い。両キャンパスの行き来はあまりない。一応、キャンパス間のシャトルバス(片道30分)は出ている。
さまざまな大学との連携を広げていることが売りの一つ。2023年度には北里大学と連携協定を締結した。
世田谷6大学コンソーシアム(東京都市、国士舘、駒澤、昭和女子、成城、東京農業)などの他大学の単位互換もできるが、「手続きが面倒」と学生はやや消極的。
ボリューム層はMARCHや芝浦工大クラスの滑り止めで入学した学生だが、響きのいい土地柄や意外にいい就職状況などの好材料があるからか、あまり屈折はしていない。一人暮らしもいるが、近隣からの通学が多そうだ。
勉強は忙しいけれど、どこか文系的なモラトリアム臭を漂わせ、「大学なんてどこも同じ」な感覚で何となく学生生活を楽しんでいる風。基本的に真面目な人が多く、羽目を外して何かやらかすようなタイプは皆無。
が、理系大でよく見かける理詰めで論理的に話を展開する手合いも少ない。学内で唯一キャラが立っているのが都市生活学部生。ノリが良く祭り&宴会好きで知られている。