【ローマ共同】欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は10日、ローマでのウクライナ復興会議で演説し、ドイツ、フランス、イタリア、ポーランドと共同でウクライナ向けの復興基金を設立すると発表した。英国は会議に合わせ、防空ミサイル5千発のウクライナへの供与に関する協定締結を発表した。
EU主導の基金設立は、ウクライナのエネルギーや交通、鉱物資源分野への外国投資を呼び込むのが狙い。米国は既に、ウクライナへの投資基金の設立を発表している。
フォンデアライエン氏は「公的資金を活用し、ウクライナの未来に投資する。国の再建に貢献する」と訴えた。
英国が供与するミサイルは主に無人機の迎撃に使用され、最大射程は数キロ。英国のレイナー副首相は演説で「ウクライナの防衛を強化する。英国の防衛産業にとっても前進となる」と強調した。
レイナー氏は、2025~26年度にウクライナの人道支援やエネルギー、復興事業などへの約2億8千万ポンド(約560億円)規模の支援を実施することも発表した。