【ワシントン=坂本一之】ルビオ米国務長官は11日、トランプ大統領が意欲を示す訪中に関し「実現すると確信している」と述べた。貿易や安全保障を巡って対立する米中だが、トランプ氏は習近平国家主席との良好な関係を常に強調。第2次政権で初となる対面会談で首脳外交の成果を打ち出したい考えだ。
ルビオ氏はマレーシアで中国の王毅共産党政治局員兼外相との会談後、記者団に対し「トランプ氏は中国に招待されていて、訪問を希望している」と述べた。「適切な日程を調整していく」とも語り、実現に向け強い自信を示した。
両首脳は6月の電話会談で、互いに自国への訪問を呼び掛けている。外交で首脳間の会談日程については慎重な言い回しになるのが普通だが、今回、トランプ氏の積極的な姿勢が反映された形だ。ルビオ氏は首脳会談について「適切な雰囲気と成果物を作り上げる必要がある」と述べた。
トランプ氏は2月、習氏に軍事費削減や核軍縮を働き掛ける方針を示しており、会談が実現すれば、米中露による核軍縮が議題になる可能性もある。