車の窓ガラスは粉々に割れ、道路に赤い血が広がっていた。福岡市の非政府組織(NGO)「ペシャワール会」現地代表、中村哲医師が4日に銃撃されたアフガニスタン東部ナンガルハル州ジャララバード。発生直後の厳戒態勢が敷かれた状況を、ロイター通信などが伝えた。
4日朝、銃撃が起きた現場は、店舗の前を走る道幅の広い舗装道路。中村さんらが乗っていたとみられる白いピックアップトラックは、フロントガラスとみられる窓に3発の銃弾が貫いた跡があり、一部のドアの窓は完全に割れていた。
車両周辺には血が広がり、男性らが水をかけ、ほうきで洗い流していた。銃を持った治安当局者が警戒に当たり、市民らが心配そうに見守った。
中村さんとみられる人は、口や腕にチューブをつながれた状態で担架に乗せられ病院へ。青い医療服にマスクを着けた病院関係者らが険しい表情を見せた。(共同)