逃走組員に現金渡した疑い “山健組出身”の山口組系会長を逮捕


 逃走中の組員に金を渡して逃走を手伝ったとして、兵庫県警垂水署などは5日、犯人隠避の疑いで、大阪市中央区島之内の指定暴力団山口組の3次団体「兼一会」会長、金奎轍(通称・植野雄仁)容疑者(67)を逮捕した。「知りません」と容疑を否認している。

 逮捕容疑は昨年8月29日午後4時40分ごろ、同区島之内にある同会事務所で、県警が事件で行方を追っていた組員に対し、逃走を手伝う目的で現金を渡したとしている。

 県警は5日午前、関係先として同会事務所を家宅捜索。捜査員約30人が事務所内に入ったほか、同会の関係車両の車内やタイヤ回りなどを調べた。目立ったトラブルはなかった。

 兼一会はもともと神戸山口組の中核組織「山健組」系の組織だったが、昨年2月に対立組織の山口組直系「極心連合会」の傘下に転じた。山健組は同5月にトップが交代し組長に中田浩司容疑者(60)=殺人未遂容疑で逮捕=が就任。神戸山口組関係者は「代替わりに合わせて山健組は内部対立が先鋭化した。トラブル中に兼一会が山口組の切り崩し工作に遭った」と説明する。

 今月3日には山口組系組員銃撃事件の実行犯として中田容疑者が逮捕され、山健組内部の混乱はピークに達しているとされる。



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