竹中平蔵氏、「2万円給付」を痛烈批判:『令和の虎』林尚弘氏と日本経済の未来を語る

経済学者・竹中平蔵氏が、石破茂氏の提唱する2万円給付案を「目的がわからない究極の手抜き」と厳しく断じた。日本が数十年間成長を停滞させ、不可解な政策が続く背景には何があるのか? 本稿では、小泉純一郎政権下で構造改革を推進した竹中氏と、人気YouTube番組『令和の虎』二代目主宰である林尚弘氏の対談から、日本社会の課題と未来への展望を探る。この短期連載全4回の第1回では、林氏の異色の経歴と、両氏の率直な意見交換の様子をお届けする。

竹中平蔵氏と林尚弘氏が対談、日本経済と教育の未来について語る竹中平蔵氏と林尚弘氏が対談、日本経済と教育の未来について語る

竹中平蔵氏、石破茂氏の「2万円給付」案を「究極の手抜き」と酷評

対談の冒頭、竹中平蔵氏は、一部で検討されている石破茂氏の2万円給付案に対し、その有効性に疑問を呈し、「究極の手抜き」であると厳しく批判した。同氏は、かつて小泉純一郎政権下で経済財政政策担当大臣として構造改革を断行した経験を持つ。長年にわたり日本経済が低成長から抜け出せない現状と、その中で生まれる「おかしな政策」に対する深い懸念を表明した。今回の対談は、日本の根深い経済問題を巡り、林尚弘氏と共に本音で議論する場となる。

大学受験失敗から年商140億円へ:『令和の虎』林尚弘氏の異色のキャリア

『令和の虎』二代目主宰として知られる林尚弘氏は、元々、全国に展開する学習塾「武田塾」の運営母体の元代表取締役社長である。自身の大学受験失敗をきっかけに、20歳で学習塾の立ち上げを決意したという。20歳から28歳まで直営での運営に尽力したものの、年商は1億円に留まった。しかし、28歳でフランチャイズ化に踏み切ると、事業は驚異的なスピードで拡大。わずか8年間で年商100億円を達成し、現在は全国に400校舎以上を展開し、年商は140億円規模に達しているという。林氏は3年前に賭けポーカーがSNSで発覚し、塾経営から身を引いたが、現在はフランチャイズ支援事業や『令和の虎』など多岐にわたる活動を展開している。

竹中平蔵氏、『令和の虎』出演に意欲?林氏との対談の行方

対談の中で、竹中平蔵氏は林氏の目覚ましい経営手腕に感嘆の声を上げた。林氏は『令和の虎』において、これまでに3億円から4億円規模の投資を行ってきたと語るが、「全然返ってきません」と笑いを誘った。竹中氏は、自身が『令和の虎』に出演した経験はないとしながらも、「呼んでください」と出演への意欲を見せた。この異色の組み合わせによる対談は、日本の経済、教育、そして未来に対する示唆に富んだ議論が展開されることを予感させる。本対談は、計4回の連載として今後も深い洞察を提供していく予定だ。

参考文献