南アフリカのピーターマリッツバーグに続きマクロとチャイナモールにある公園が火災で覆われている。[写真 SNSキャプチャー]
サムスン電子が南アフリカでの暴動に続きベトナムでの新型コロナウイルス感染拡大など海外発の悪材料に苦しんでいる。
13日の外信によると、ベトナムのホーチミン市で新型コロナウイルス感染者が急増したことを受け、市当局がサムスン電子を含むサイゴン・ハイテク工業団地に入る企業に「工場を稼動するには工場内で従業員が宿泊できる施設を用意せよ」と指針を下した。稼動中断ではなく工場封鎖令だが、現地の新型コロナウイルス感染拡大傾向が強まり生産支障への懸念が大きくなっている。
サイゴン・ハイテク工業団地で約750人の新型コロナウイルス感染者が発生し、サムスン電子の工場でも48人が陽性になったという。サムスン電子は急いで臨時宿泊施設の設置作業を進めている。
サムスン電子関係者は「15日午前0時までに施設用意計画など対応案を提示し市当局の確認を受ければ工場稼動に問題はない。現在まで稼動を止めていない」と話した。続けて同社は工場従業員を対象に定期的に新型コロナ診断検査を実施する計画だと付け加えた。
◇「現在まで正常稼働…臨時施設用意中」
サイゴン・ハイテク工業団地にあるサムスン電子工場は、テレビ、洗濯機、冷蔵庫、掃除機、モニターのような家電製品を生産する。従業員数は7000人ほどでほとんどが現地人だ。同社によると、これまでこの工場では一部従業員は寮で生活し残りは自宅から通勤していた。これに先立ちサムスン電子は携帯電話を生産するベトナム北部バクニン省でも同様の指針を受け生産団地内に宿泊施設を設けた後に工場を稼動している。
現地メディアによると、前日ホーチミン市では過去最多となる1797人の新規感染者が発生し、ベトナム全域では2296人が陽性判定を受けた。ホーチミン市は9日から2週間にわたり生活必需品の購入を除いた外出を禁止する防疫措置を施行している。
一方、サムスン電子は南アフリカでの暴動にともなう略奪被害を受けた状態だ。7日に始まった南アフリカでの暴動事態で、クワズール・ナタール州にあるサムスン電子の物流倉庫が被害を受けたという。現地で70人以上の死亡者が出ているなど騒乱が長引いており会社はまだ正確な被害規模を把握できていない。
海外発の悪材料が続いたが、サムスン電子の株価は大きな影響を受けなかった。14日の終値は7万9500ウォンで、前日の7万9800ウォンより300ウォン下落した。