Mrs. GREEN APPLE 10周年記念ライブ、山下ふ頭での「音漏れ」問題が深刻化 – 周辺住民から苦情殺到

Mrs. GREEN APPLEの10周年記念ライブ『MGA MAGICAL 10 YEARS ANNIVERSARY LIVE 〜FJORD〜』の様子。山下ふ頭での野外ライブは音漏れ問題で物議を醸した。Mrs. GREEN APPLEの10周年記念ライブ『MGA MAGICAL 10 YEARS ANNIVERSARY LIVE 〜FJORD〜』の様子。山下ふ頭での野外ライブは音漏れ問題で物議を醸した。

2025年にデビュー10周年を迎えた人気ロックバンド、Mrs. GREEN APPLEが、7月26日と27日に神奈川県・横浜市の山下ふ頭で開催した記念ライブ『MGA MAGICAL 10 YEARS ANNIVERSARY LIVE 〜FJORD〜』が、大規模な成功の裏で「音漏れ」に関する苦情が殺到し、大きな波紋を呼んでいます。このライブは10周年を祝う一大企画として盛大に行われましたが、周辺住民からは騒音問題への不満が噴出する事態となりました。

横浜山下ふ頭ライブ、異例の規模と「音漏れ」トレンド

今回のMrs. GREEN APPLEの記念ライブは、2日間で10万人を動員するバンド史上最大規模のイベントとして注目を集めました。ライブの模様はWOWOWでの生中継に加え、計15の配信プラットフォームで生配信され、全国325館での映画館ライブビューイング、さらには「みるハコ」でのカラオケビューイングも実施されるなど、その展開は多岐にわたります。また、横浜市とのコラボレーション企画も行われ、横浜駅や桜木町駅を起点に、ライブ会場である山下ふ頭までの約4kmのエリアを楽しむ企画が実施されるなど、街全体を巻き込んだ一大イベントとして企画されました。

特設会場が設けられた山下ふ頭は、もともと倉庫などが立ち並ぶ物流ターミナルであり、東京湾に面した開放的な野外空間です。心地よい海風を感じながら、横浜の美しい夜景を背景にライブが楽しめるという魅力がある一方で、室内会場とは異なり音が漏れやすいという特性も持ち合わせています。このような環境下で、ライブ開始直後から、周辺地域で「ミセス音漏れ」に関する多くの苦情が寄せられる事態となりました。

周辺地域にまで響く重低音と住民の悲鳴

ライブが開始された18時頃から、会場周辺からは「重低音が響いてくる。何の音?」といった困惑の声が上がり始めました。その後、SNSのX(旧Twitter)上でも多数のユーザーが音漏れについて投稿し、「ミセス音漏れ」というワードが一時トレンド入りするほどの騒ぎに発展しました。

音漏れを実際に体験した住民からは、「音楽を鳴らした車が家の前に停まっているのかと思った。そのくらいうるさい!」「隣の家からかと思うくらいかなりデカイ音してて迷惑」「21時まで我慢しなきゃいけないの、かなり苦痛なんですけど……」といった悲鳴にも似たコメントが寄せられています。この重低音は、横浜周辺だけでなく、遠く離れた川崎市方面にまで聞こえていたとの報告もあり、「山下ふ頭から川崎まで距離があるのに、重低音が響いてきてる」「風向きのせいでこんなに聞こえるの?」といった驚きの声も上がっていました。

音響対策の不備と今後の課題

今回の「音漏れ」問題は、単に音の大きさが問題だっただけでなく、スピーカーの配置や防音対策など、イベント側の対応に不備があったのではないかという指摘も出ています。これまでにも山下ふ頭では野外ライブが開催されてきましたが、周辺住民が苦痛を感じるほどの深刻な音漏れが発生し、これほどまでにクレームが殺到することは稀でした。

今回の事態を受け、主催者側は原因をしっかりと調査し、今後の大規模な野外イベントにおける騒音対策に繋げていく必要があるでしょう。近隣住民への配慮とイベントの成功を両立させるための、より効果的な音響管理が求められています。

参考文献