参政党、党勢拡大の裏にマルチ商法との共通点か? 神谷代表の手法に迫る

参議院選挙での躍進以来、勢いが止まらず、最新の世論調査では自民党に次ぐ支持を集める参政党。その急成長の背景には、驚くべき共通点が指摘されています。特に西欧メディアからは「極右勢力」と評される彼らの政策以前に、組織拡大の手法そのものに「違和感」を覚える声が上がっています。本記事では、関係者の証言と具体的な事例に基づき、参政党の党勢拡大戦略とマルチ商法の手法との関連性について深掘りします。

参政党の党勢拡大戦略:マルチ商法的手法の導入

参政党の関係者は、神谷宗幣代表(47)が党勢拡大のためにマルチ商法の勧誘手法を取り入れたと明かしています。結党当初の2020年頃、党員が不足していたため、新たな党員の獲得が喫緊の課題でした。その際、神谷代表は「人を勧誘する際、いきなり参政党を前面に押し出すのではなく、『ビジネスの話を聞きに来ませんか?』『仕事のスキルアップについて勉強会をしませんか?』といった誘い文句を入口に使うべきだ」と語っていたといいます。

実際のイベントでは、「自分でお金を稼げる人を増やしたい。そのためには政治や教育が重要だ」と訴え、最終的に参政党への興味を喚起するという流れが用いられました。ビジネスや自己啓発といった入り口から政治へと誘導するこの順番には、神谷代表の強いこだわりがあったとされています。この戦略は、一般的な政治活動とは異なるアプローチであり、多くの注目を集めています。

神谷宗幣代表。参政党の党勢拡大手法にはマルチ商法との共通点が指摘されている。神谷宗幣代表。参政党の党勢拡大手法にはマルチ商法との共通点が指摘されている。

元党員が明かす実態:勧誘と“隠語”の使用

元参政党員の証言によれば、結党初期からネットワークビジネスに関わる党員が少なくなかったといいます。党関連のイベントに参加し、そこで知り合った人々とSNSでつながった後、後日、自身のセミナー告知を受けたり、直接勧誘されたりするケースがあったと明かされています。ある元党員は、新宿の喫茶店で、毎月最低5万円を積み立てる投資について党員から説明を受けた実体験を語っています。

また、党員の間では、世間からの冷ややかな目を意識し、公の場で参政党であると悟られないように“隠語”が使われていたことも判明しています。具体的には、党のイメージカラーである「オレンジ色」にちなんで、党のことを「ダイダイ」と呼んでいたといいます。

地方党員のSNS投稿を詳しく調べると、ネットワークビジネスで知られる商品や、マルチ商法関係者と親密に写る写真が数多く見受けられることも明らかになっています。カルト問題に詳しいジャーナリストの藤倉善郎氏は、神谷代表が立ち上げた「イシキカイカク株式会社」のサイトで、「過去に科学的に怪しげな健康食品や1万円前後のシャンプーなど、マルチ界隈が好むような商品が売られていた」と指摘しています。神谷代表自身は「業者から持ち込まれたものを代理店のような形で売っていただけ」と説明していますが、これは結局、神谷氏の元にそうしたジャンルの人々が集まってくることの証明だと藤倉氏は分析しています。

結論

参議院選挙での躍進が注目される参政党ですが、その党勢拡大の裏には、マルチ商法と類似した勧誘手法や、ネットワークビジネスとの接点が指摘されています。党員勧誘における独特のアプローチ、「隠語」の使用、そして過去に代表の関連企業で扱われていた商品群は、一般的な政党活動とは異なる様相を呈しています。これらの点が、党への「違和感」として浮上する要因となっているようです。今後、参政党がどのように社会からの視線に応え、透明性を確保していくのかが注目されます。


参考文献:

  • Yahoo!ニュース
  • デイリー新潮