魅惑のイチゴサンド、日本風の味が英国を席巻 国民食か菓子かで分かれる税金判断 ロンドンの甃


開店と同時に店頭から消えるほどの人気が続いており、筆者も店を何軒か回って買うことができた。

日本ではフルーツサンドは一般的だが、英国では果物を具の主役にする習慣はない。なので大した期待はしていなかったのだが、驚くことに想像をはるかに上回る美味だった。

初夏が旬である新鮮なイチゴに加え、乳製品の扱いでは世界第一級とされる英国のクリームが味の柱となっているためだろう。

一方、この人気を税務当局が見逃さないのでは、との指摘も出ている。

英国では国民食のサンドイッチは付加価値税(消費税)が非課税なのだが、菓子類は20%課税の対象となる。イチゴサンドは菓子類と見なされ、課税されかねないというのだ。

英税法ではビスケットとケーキは非課税だが、チョコレートがけのビスケットは菓子類に分類される。このため、国民的人気の「ジャファケーキ」と呼ばれる、チョコをかけたオレンジ味の一口ケーキが税務当局から菓子類に分類されそうになり、法廷闘争の末に無税になったこともある。

食品業界と税務当局とのせめぎ合いは決して甘くない。(黒瀬悦成)



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