「モグモグモグモグモグリズム♪」のメロディが一度聞くと忘れられない。この『モグリズム』こそ、現在話題沸騰中の実写版『笑ゥせぇるすまん』の主題歌だ。漫画家・藤子不二雄Aによるブラックユーモア溢れる名作が、Amazonプライムビデオにて実写ドラマとして配信され、お笑い芸人ロバートの秋山竜次が主人公・喪黒福造を演じ、主題歌を歌い踊っている。
ロバート秋山による「完璧な再現度」の喪黒福造
人間の心の闇、その「スキマ」に忍び込み、揺さぶりをかける謎のセールスマン、喪黒福造。ロバート秋山が演じる彼のビジュアルは、まさに驚くべき再現度と評価が高い。不気味なほど笑顔を浮かべるその姿は、原作ファンからも絶賛されている。さらに、その口調もアニメ版で喪黒を演じた大平透(初代)や玄田哲章(2代目)といった歴代の名声優たちが築き上げてきたニュアンスに非常に近く、違和感なく作品世界へと誘う。
ロバート秋山が演じる実写版『笑ゥせぇるすまん』の主人公、喪黒福造。その高い再現度と独特の表情がAmazonプライムビデオの予告動画でも話題を集めている。
豪華脚本家陣とキャストが織りなす世界観
本作の脚本は、宮藤官九郎、マギー、細川徹、岩崎う大という、日本を代表する才気溢れる作家陣が「チームライティング」形式で担当している。各話でメインライターが1人おり、他の3人もアイデアを出し合うという、まさに盤石の布陣だ。これにより、漫画やアニメを原作としたエピソードを現代版にアップデートしたものから、全くのオリジナルエピソードまで、多種多様な物語が生み出されている。
さらに、各話のゲストキャストも非常に豪華だ。山本耕史、斉藤由貴、千葉雄大、あの、本郷奏多、黒島結菜、髙嶋政伸、井桁弘恵、OCHA NORMA、中川大志、仲間由紀恵、國村隼、勝地涼、濱田岳、小日向文世など、幅広い世代とジャンルから人気俳優たちが名を連ね、その顔ぶれだけでも視聴者の大きな興味を引く要因となっている。
長年愛される名作の実写化:期待と現実
『笑ゥせぇるすまん』の原型となる作品が発表されたのは1960年代後半。その後、1980年代終盤にアニメ化されて一大ブームを巻き起こし、過去にも実写化や舞台版が制作されるなど、長きにわたり愛され続ける不朽の名作である。
今回のAmazonプライムビデオ版『笑ゥせぇるすまん』も、その豪華な脚本陣とキャスト発表から、「これはもう成功間違いなし」と大きな期待を寄せた視聴者も多かっただろう。筆者自身も、配信開始の日を心待ちにしていた一人だ。しかし、実際に蓋を開けてみると、予想に反して視聴者の間で賛否が分かれる結果となった。
Amazonプライムビデオで配信中の実写版『笑ゥせぇるすまん』は、その高いクオリティと豪華な制作陣、そしてロバート秋山による見事な喪黒福造の再現度で大きな話題を呼んでいる。一方で、その内容については様々な意見が飛び交う状況だ。この話題作が、今後どのような評価を確立していくのか、注目が集まる。