2025年7月31日、人気ボーカルグループ「三代目J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE」(以下、JSB)のメンバーである今市隆二(38)が、タクシーの運転手に対する暴行および脅迫の疑いで書類送検されていたことが明らかになった。この報道は、かねてより「根はいい人」というパブリックイメージを築き上げてきた今市氏、そして所属事務所LDHのブランドイメージにも大きな影響を与えるものとして、各方面に衝撃を与えている。
事件の経緯とLDHの公式対応
報道各社の情報によると、警視庁の調べにより、今市氏は今年4月5日未明、都内で知人男性と共に乗車していたタクシーの運転手に対し「殺すぞ」などと脅迫し、腕を引っ張る暴行を加えたほか、車内のアクリル板を蹴ったとされる。事件発生時、今市氏は酒に酔っていたと見られている。
事件の報道を受け、所属事務所LDHは7月31日付で公式サイトを通じ、公式見解を発表した。《本人が酒に酔った状態でタクシーに乗車した際、同乗していた友人との間で口論となり、その結果、車内外において乱暴な言動をとるという、誠に不適切かつ社会的に看過できない行動があったことが判明いたしました》と事態を認め、運転手への謝罪の意を表明した。併せて、この件については4月中にタクシー会社との間で示談が成立していることも明かされている。
事務所は今回の事態を重く見て、今市氏に対して《報酬返上と自宅謹慎》の処分を課すことを発表。人気アーティストによる一連の不適切行為に対し、迅速かつ厳しい対応をとる姿勢を示した。
タクシー運転手への暴行容疑で書類送検された三代目J SOUL BROTHERSの今市隆二氏
今市隆二のキャリアと今後の活動への影響
今市隆二は、飲食店や現場作業員といった職を経て、2010年にLDH主催のオーディション「VOCAL BATTLE AUDITION 2」を勝ち抜き、同年にJSBのボーカリストとしてデビューした。2018年にはソロデビューを果たし、今年4月には洗足学園音楽大学の客員教授に就任するなど、その活動の場を広げてきた。
特に今年は、グループにとって節目の年となる。今年10月には、JSBの15周年を記念するライブ「JSB FOREVER 〜ONE〜」の開催が控えており、ファンのみならず業界からも大きな注目が集まっている。そのような大舞台を目前に控えた中での今回の不祥事は、今後の活動にも暗い影を落としかねない状況だ。
ファンからの失望と「根はいい人」イメージの崩壊
今市氏の書類送検の報道は、ソーシャルメディア、特にX(旧Twitter)上でファンの間に大きな失望の声が広がった。多くのコメントが「今市君結構好きだったからショックだな。やんちゃ系だけど優しそうな感じだと思ってたから」「やっぱり見た目どおりヤンチャでしたか…」といった、これまでの彼に対するイメージとの乖離に対する驚きや悲しみを表している。
長年、JSBやLDHは、メンバーの「強面だけど実は好青年」というギャップや、「悪そうな雰囲気なのに優しい甘い声で歌う」といった二面性が人気の要因の一つとされてきた。「今市隆二ダッサイなー イカついしヤンキーな見た目なのに振る舞いは上品で規律があって礼儀正しい、ってイメージだったからLDHが好きだったのに」「見た目は強面だけど優しい集団LDHでしょ!やっちゃったねー」「あんな見た目で、実は好青年ってのが売りな気がするけど…ホントにやったらただの輩じゃん」といった声は、まさにその“根はいい人”というイメージが根底から覆されたことに対する嘆きを示している。
LDHの企業イメージと社会貢献活動への影響
音楽ライターは、今回の事件がLDH全体のイメージに与える影響について次のように語る。「JSBには様々なキャラクターの男性タレントが所属していますが、見た目だけで判断して”ヤンチャなお兄さん集団”というイメージを持つ人もいることでしょう。ただ、そんな少し近寄りがたい雰囲気があっても、多くのファンに愛される背景には、パフォーマンスのレベルに加えて、LDHの創業者でEXILEのHIROさん(56)らが徹底してきた謙虚な姿勢が、今市さんをはじめとするメンバーに通底しているからではないでしょうか。そのほか、ダンスを通じた教育支援など、LDHの社会貢献活動も支持を得てきました。今回の今市さんの言動は、そんなイメージを根底から覆しかねない行為ですから、なおのこと怒っているファンは多いのではないでしょか」。
LDHはこれまで、EXILEのHIRO氏のリーダーシップのもと、芸能活動だけでなく社会貢献活動にも積極的に取り組むことで、単なるエンターテイメント企業にとどまらない信頼を築き上げてきた。ダンス教育を通じた青少年の育成支援など、社会に対してポジティブな影響を与える企業として評価されてきた側面もある。今回の今市氏の不祥事は、個人の問題に留まらず、これまで築き上げてきたLDH全体の企業倫理や社会貢献のイメージにも影響を与えかねない事態として、今後の動向が注目される。
結び
今市隆二氏の書類送検は、人気アーティストの社会的責任、そしてパブリックイメージと実像のギャップが引き起こす影響について、改めて深く考えさせる出来事となった。ファンからの失望、グループの今後の活動、そして所属事務所LDHの企業イメージへの影響は避けられないだろう。今回の事態が、今後の芸能活動や社会貢献のあり方にどのような示唆を与えるのか、その動向が注視される。
参考文献
- 週刊女性PRIME. (2025). [掲載記事のタイトル]. Retrieved from https://jisin.jp/entertainment/entertainment-news/2497898/
- Yahoo!ニュース. (2025). [掲載記事のタイトル]. Retrieved from https://news.yahoo.co.jp/articles/fb3d3093a7ce4e085eee3dfc21f997d507212b31