連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合)に作曲家・いせたくや役として初登場したMrs. GREEN APPLEの大森元貴が、役作りのために行った「体重増加」の真意と、朝ドラ出演への熱い思いを語った。戦後の希望を体現する彼の姿に注目が集まる。
朝ドラ『あんぱん』と大森元貴の役どころ
112作目の朝ドラ『あんぱん』は、漫画家やなせたかしさんと妻・暢さん夫婦をモデルにした愛と勇気の物語。今田美桜がヒロイン・朝田のぶを、北村匠海が柳井嵩を演じ、脚本は中園ミホ氏。大森元貴が演じるいせたくやは、昭和の名作曲家・いずみたくがモデル。嵩が舞台美術を担当するミュージカル『見上げてごらん夜の星を』で関わり、後に嵩作詞の「手のひらを太陽に」を作曲する重要な役割を担う。
NHK連続テレビ小説『あんぱん』で作曲家いせたくやを演じるMrs. GREEN APPLE大森元貴の初登場シーン
倉崎チーフ・プロデューサーからの熱烈オファー
大森の出演は、制作統括の倉崎憲チーフ・プロデューサーの強い熱望によるものだ。Mrs. GREEN APPLEのライブ表現に感銘を受けた倉崎氏は、「役者としての大森元貴」を見てみたいと強く感じたという。大森は「光栄でうれしかった」と振り返り、「朝ドラなので務まるか不安もあったが、ワクワクし、ありがたいお話なのですぐに出たいと話した」と、即決の経緯を明かした。
「純粋で真っすぐな青年」いせたくやへの想い
大森はいせたくやを「ピュアで淀みがなく、音楽と芝居に誠実で真っすぐな愚直な青年」と表現。『あんぱん』において、戦後を生きる主人公・嵩にとって「次のものづくりへの光」のような存在と分析する。たくや自身も時代への思いを抱え、「音楽と芝居を通して日本を明るくしたい」という純粋な願いを持つ人物だと語った。
役作りのための「体重増加」とその真意
いせたくやの「希望」を視覚的に伝えるため、大森は役作りの一環で「体重を3~5キロ増やした」と明かした。「戦争パートで北村くんが減量していたので、戦後、物理的に希望があるような、次の世代として新しい光に見えるといいなという感覚で増やしました」と、その深意と役への献身的な姿勢を語る。
NHK連続テレビ小説『あんぱん』で作曲家いせたくや役を演じる大森元貴がピアノを弾く場面
大森元貴の朝ドラ初出演は、Mrs. GREEN APPLEのライブでの表現力が評価された結果であり、彼のいせたくや役への深い理解と献身的な役作りが、作品に新たな光をもたらすだろう。特に、戦後の希望を象徴する体重増加の裏側にある思いは、視聴者に感動と共感を与えるに違いない。