韓国で人気沸騰、日本でも話題の韓国時代劇:必見の歴史ロマンス2作品

韓国ドラマの中でも、史実に基づいた重厚なストーリーやタイムスリップの要素を取り入れた時代劇は、その質の高さから国内外で絶大な人気を誇っています。特に日本では、配信開始とともに“熱量”や“共感”を呼び、大きな反響を集める作品が相次いでいます。今回は、歴史上の人物の切ない愛を描いた名作から、豪華キャストで彩られたファンタジックな物語まで、日本でも注目を集めた二つの韓国時代劇の魅力に迫ります。

日本で高い評価を得た韓国時代劇の代表作のイメージ日本で高い評価を得た韓国時代劇の代表作のイメージ

切ない史実ロマンスの傑作『赤い袖先』:ジュノとイ・セヨンの熱演が光る

韓国で社会現象を巻き起こし、日本でも大きな話題となった時代劇『赤い袖先(原題)』は、朝鮮王朝第22代王である正祖(チョンジョ/本名:イ・サン)と、彼が最も愛した宮女ソン・ドクイム(後の後宮・宜嬪成氏=ウィビン ソンシ)の切なくも狂おしいラブストーリーです。名君イ・サン役のジュノ(2PM)と、聡明な宮女ソン・ドクイム役のイ・セヨンの演技は、その深い感情表現で視聴者を魅了しました。

正祖が自ら望んだ唯一の女性とされるドクイムとの物語は、朝鮮王朝の「世紀のロマンス」と称されるほどです。ドクイムは、正祖の母である恵嬪(ヘビン)の実家で使用人だった父との縁で宮女となり、正祖の妹である2人の王女と共に小説を筆写したという記録も残されています。これは彼女が非常に聡明な女性であったことを示唆しています。

最も興味深いのは、王からの深い寵愛を受けながらも、ドクイムが後宮(側室)への申し出を二度も固辞した点です。当時、後宮となることは宮女にとって最高の栄誉の一つでしたが、彼女は自身の生き方を貫こうとしました。しかし、最終的には宮女の身分のまま王子(文孝世子)を出産し、その2年後に後宮の最高位である嬪の位(宜嬪成氏)を与えられます。不幸にも王子はわずか3歳で夭折し、ドクイム自身も3人目の子供を身ごもったまま33歳の若さでこの世を去りました。正祖は彼女の死を深く激しく悲しんだと伝えられており、二人の悲運の愛は今も多くの人々の心を打ちます。

ドラマ『赤い袖先』で悲劇的なロマンスを演じるジュノとイ・セヨンドラマ『赤い袖先』で悲劇的なロマンスを演じるジュノとイ・セヨン

豪華キャストで魅せるタイムスリップ史劇『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』:映像美とOSTの魅力

IU主演のタイムスリップ恋愛史劇『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』は、現代の女性コ・ハジン(IU)が高麗時代にタイムスリップし、ヘ・スとして8人の個性豊かな皇子たちと出会うロマンティックな物語です。物語は、優しさに満ちた第8皇子ワン・ウク(カン・ハヌル)と惹かれ合う一方で、冷徹な仮面の下に隠された優しさを持つ第4皇子ワン・ソ(イ・ジュンギ)に心が動かされていくヘ・スの葛藤を中心に描かれます。

しかし、やがてヘ・スはワン・ソが後の第4代皇帝・光宗となる人物であることを知り、王朝の激しい権力闘争に巻き込まれていきます。EXOのベクヒョンやナム・ジュヒョク、ホン・ジョンヒョン、ジスなど、人気と実力を兼ね備えた豪華キャスト陣の競演は大きな見どころです。加えて、物語の感情を深く彩るOST(オリジナルサウンドトラック)と、高麗時代の荘厳な世界観を美しく描き出す映像美も、多くの視聴者から絶賛され、本作の人気を爆発させました。胸キュンと切なさが交錯する展開は、視聴者を高麗の世界へと誘います。

『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』に出演するIUと豪華な皇子たち『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』に出演するIUと豪華な皇子たち

まとめ

今回ご紹介した『赤い袖先』と『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』は、いずれも韓国時代劇の奥深さと多様な魅力を凝縮した傑作です。史実に基づいたリアリティ溢れる人間ドラマや、時空を超えたファンタジーロマンスは、視聴者に強い感動と共感を与えます。日本でも根強い人気を誇る韓国ドラマの世界に、これらの話題作を通じて触れてみてはいかがでしょうか。まだご覧になっていない方はもちろん、再視聴を検討されている方も、ぜひ改めてその世界観に浸り、登場人物たちの紡ぐ物語を堪能してください。