臨時国会の最終日を迎えた8月5日、参政党の神谷宗幣代表(47)が初めて予算委員会での質問に立ちました。この質疑応答では、アメリカのドナルド・トランプ大統領(79)が掲げる政策に日本も足並みを揃えるべきか否かが焦点となり、石破茂首相(68)との間で活発な政策論争が繰り広げられました。この質疑に対し、シンガーソングライターの柴田淳氏(48)が自身のX(旧Twitter)で厳しく批判する一幕もあり、国会内外で大きな注目を集めています。
予算委員会で質問する参政党・神谷宗幣代表と答弁する石破茂首相
神谷宗幣氏、予算委員会で初の質疑応答:トランプ政策への同調を提言
神谷代表は質疑の中で、アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領(54)がトランプ関税に関して優位に交渉を進めている事例を引き合いに出しました。その理由として、ミレイ大統領が早期にトランプ氏との関係を構築し、世界保健機関(WHO)からの脱退表明など、アメリカの政策に倣う姿勢を示したからではないかと推測しました。神谷代表は、「日米間だけの交渉では解決策が見えにくい。他国がどのように交渉を進めているかから、これからの交渉を優位に進めるヒントがある」と述べ、日本の交渉戦略における多角的な視点の必要性を訴えました。
さらに、神谷代表はトランプ氏が表明している以下の6つの政策について、日本が「一緒にやらないか」と提案された事実があるか、あるいは日本から提案する意思はないかと石破首相に質問しました。
- SDGs政策の廃止
- パリ協定を含む脱炭素政策の廃止
- パンデミック対策の見直しを含めたWHOの脱退
- ウクライナ支援の見直し
- DEI(多様性、公平性、包括性)政策の廃止
- 政府によるSNS規制の撤廃
石破首相、日本の「国益」に基づく主体的判断を強調し提案を否定
神谷代表からの具体的な政策提案の有無に関する質問に対し、石破首相は「具体的な提案はございません」と即座に否定しました。続けて、トランプ氏とは対面および電話で何度も会談しているものの、「日本も一緒にやらないか」という直接的な提案を受けた記憶はないと明確に答弁しました。
神谷代表はそれでもなお、日本の現在の政策がバイデン政権寄りのものであり、トランプ氏がその方針を変更している点を指摘し、「総理として、こういったところは一緒にやろうと提案されたり、直接話し合われたりするおつもりはないか」と踏み込みました。しかし、石破首相は「我が国が我が国として国益に資するかどうかは、我が国が主体的な判断をするものでございます」と改めてきっぱりと述べ、アメリカからの要請や関税交渉の材料としてこれらの政策を用いることは適切ではないとの見解を示しました。さらに、アルゼンチンと日本とでは貿易構造が異なるため、両国を同列に論じるべきではないとも答弁し、日本の独立した外交姿勢を強調しました。
柴田淳氏が神谷代表の質疑に苦言を呈し、石破首相の答弁を評価
神谷代表の質疑が石破首相によって明確に“否定”される場面が続く中、シンガーソングライターの柴田淳氏が自身のXでこのやり取りを厳しく評価しました。柴田氏は、当該質疑の様子を切り取った動画を引用し、「こうやって低レベルな質問時間を浪費していくのですね…。相手にしなきゃいけない石破っちに同情します。そして、この時間に付き合わなきゃいけない議員の方々も同様です」と綴りました。
続けて柴田氏は、「質疑時間17分、貴重な国会の時間。一体いくらの税金になるんだろう」と疑問を呈し、「こんな人達に6年もの高額な給与、そして貴重な国会時間の費用。税金の無駄遣いをしているのは他でもないこの方々を選んだ有権者ですね。国会議員が多いという前に、無駄な人を当選させるなと思う」と、有権者の責任にも言及し、憂慮の念を示しました。一方で、石破首相の答弁については「瞬殺の石破っち、爽快だったなぁ(笑)」と高く評価する姿勢を見せました。
柴田氏は先月3日にも、神谷代表が参院選の街頭演説で「高齢の女性は子どもが産めない」と発言したことに対し、「そもそもさ、女は国の為に子ども産んでんじゃないんだわ。それを忘れないでいただきたいです」と激怒。さらに、「産む機械だと思ってるから産まなかった女性、産めなかった女性、産めなくなった女性を下に見るんでしょ。頭悪すぎなんだよ。男は何様なんだよ。みんな女から産まれてきてんだよ。もう少しリスペクト持てよ」と、女性に対する発言への強い憤りをあらわにしていました。
まとめ
「日本人ファースト」を掲げ、衆参両院を通じて今回初めて予算委員会での質疑に臨んだ神谷宗幣代表。その質疑内容は、日本の外交政策、特に日米関係における独立性のあり方について一石を投じるものでした。しかし、石破首相による明確な拒否と、国民的シンガーである柴田淳氏からの辛辣な批判は、神谷代表の今後の政治活動、そして参政党の路線に対しても、様々な議論を呼ぶことになりそうです。この度の質疑は、国益と国際協調、そして多様な価値観が交錯する現代において、日本の政策決定がいかに複雑であるかを浮き彫りにしました。