「整形を後悔」と明かしたセレブたち:ジェーン・フォンダとニッキー・ミナージュの告白

近年、「美容整形」に関する情報やコンテンツが溢れ、SNS上でも日常的に目にするようになりました。以前に比べ、公に語られる機会が増え、整形手術を選択することも個人の自由として広く認識されています。しかし、その一方で、手術を受けたことを後悔していると明かす人々も少なくありません。今回は、過去の美容整形について率直な後悔を語ったハリウッドセレブたちの声に耳を傾けます。彼女たちの言葉は、外見の美しさを追求する中で見つかる、より深い自己受容と内面の変化について示唆しています。

美容整形への見解を語る女優ジェーン・フォンダ美容整形への見解を語る女優ジェーン・フォンダ

ジェーン・フォンダ:「フェイスリフトを誇りに思っていない」

アカデミー賞女優であるジェーン・フォンダは、2022年8月にUS版『Vogue』誌のH&M Moveキャンペーン特集に登場し、老いることに対する自身の深い考えを語りました。彼女は「私はもうすぐ85歳になるけれど、自分ではそんな年齢には感じないの。だから、若い人たちが“老いること”を怖がらなくなるようにしたい」と述べ、年齢を重ねたからといって人生や楽しみ、新たな出会いを諦める必要はないというメッセージを送りました。

自身の過去の美容整形についても率直に触れ、「誇りに思っていない」と告白しています。「私たちはみんな、たくさんのフェイスリフトなどを受けて、かえって不自然な見た目になってしまった女性セレブたちをよく知っていますよね?私もフェイスリフトをしたことがあるけれど、顔が歪んでしまうのは避けたくてやめました。正直に言うと、フェイスリフトをしたことを誇りに思えるわけではありません」。

さらに、フォンダは美容整形の「中毒性」についても警告しています。「今となっては、もしやり直せるとしても、また同じことをするかどうかはわからない。でも一度やってしまったことは認めます。だから私はこう言いたいのです。『中毒になる可能性があるから、繰り返しやってはだめ』とね。多くの女性が、ある意味で中毒になっているのではないかと感じています」。彼女の言葉は、完璧な美を追求する中で陥りがちな落とし穴に対する深い洞察を示しています。

ニッキー・ミナージュ:「あのままで十分よかったのに」

数々のヒット曲で世界を魅了してきた人気ラッパー、ニッキー・ミナージュもまた、過去の美容整形を後悔していることを明かしました。2023年11月に出演したポッドキャスト番組『The Run-Through with Vogue』の中で、彼女は「体のどこかを変えたり、手術をしたりすると、絶対とは言わないけれどかなりの確率で、いつか振り返って『あのままで十分よかったのに』と思う日が来るでしょう」と語り、自身の経験に基づいた見解を述べました。

過去の美容整形への後悔を表明したラッパーのニッキー・ミナージュ過去の美容整形への後悔を表明したラッパーのニッキー・ミナージュ

『HELLO!』誌によると、ニッキーは美容整形を受ける前の自身の姿について、「25歳がこれほど輝いて見えたことはない。整形なし、ウィッグなし。ただ真新しい自信に満ちた笑顔だけ」というキャプションと共にインスタグラムに投稿しています。しかし、彼女はこれまで若い頃の自分の外見が好きではなかったため、写真を見返すことができなかったと振り返ります。

「痩せすぎていることや、おしりが平らなこと、胸の位置が高くないことなど、気になることがたくさんありました。でも今は、昔の自分を見返すと、『またあの頃の私(整形手術を受ける前のナチュラルな自分)に戻ろうとしている』と感じるのです」と、現在の心境を明かしました。「昔の写真を見返せなかったのは、単に見た目が好きではなかったから。でも今は、あの頃の自分の外見が本当に好きになれました」。ニッキーの告白は、外見のコンプレックスを乗り越え、自己受容に至るプロセスがいかに重要であるかを物語っています。

セレブたちの正直な告白は、完璧な外見を求めるプレッシャーと、それによって生じる後悔というテーマに光を当てています。美容整形は個人の選択であり自由ですが、彼女たちの経験は、手術が常に幸福をもたらすとは限らず、真の美しさや自己肯定感は内面から培われるものであることを示唆しています。外見の変容だけでなく、その後の心の変化や自己受容の旅路もまた、重要な側面として捉えるべきでしょう。

参考文献