【ワシントン時事】宇宙空間で爆発事故に見舞われながら、奇跡的に地球帰還を果たした米航空宇宙局(NASA)の宇宙船アポロ13号で船長を務めた宇宙飛行士ジム・ラベルさんが7日、中西部イリノイ州レイクフォレストで死去した。
97歳だった。NASAが発表した。
アポロ13号は1970年4月に打ち上げられ、月面着陸を目指したが、酸素タンクが爆発。ラベルさんは着陸を断念し、ほかの乗組員や地上の管制チームと協力してさまざまな緊急措置を講じ、乗組員全員を地球に帰還させた。奇跡の生還劇は、俳優トム・ハンクスさんがラベルさんの役を演じた映画「アポロ13」(95年公開)で描かれた。
NASAのダフィー暫定長官は声明で「重圧の下での冷静な強さで、乗組員を無事地球に帰還させた」と称賛。遺族は声明で「宇宙飛行の先駆者として示した伝説的なリーダーシップを誇りに思う」と述べた。