小池都知事、安住紳一郎アナの「風の道」提言に言及 – 東京の猛暑対策と都市開発の視点

8日に行われた東京都の小池百合子知事の定例会見で、TBSの安住紳一郎アナウンサーがラジオ番組で提言した温暖化対策に関する発言が焦点となりました。安住アナが「私が都知事だったら、湾岸部の高層マンションやビルを壊して風の通り道をつくる」と述べたことについて、記者から小池知事の見解が求められる場面がありました。この提言は、深刻化する東京の猛暑への対策として注目を集めています。

安住紳一郎アナウンサーの「高層マンション解体」提言の背景

安住紳一郎アナウンサーは、今月3日放送のTBSラジオ「安住紳一郎の日曜天国」に出演した際、東京を含む全国各地の厳しい猛暑に触れ、独自の都市開発案を提示しました。彼は「許しがたいのは、湾岸に建てた高層マンションだよね。私が都知事になったら、あれ全部解体しますよ」と語り、風の通り道を確保することの重要性を強調しました。さらに、「公園とそれから土。雨が染み込む土をもうちょっとむき出しにして。私が都知事か、大金持ちだったらなぁ。港区に田んぼつくるんだけどねぇ」とも言及。自身で「むちゃなこと言ってる」としながらも、SNSではその大胆な提案が賛否両論を巻き起こし、大きな反響を呼びました。

定例会見で質問に答える小池百合子東京都知事定例会見で質問に答える小池百合子東京都知事

小池都知事の「風の道」に対する見解と東京都の街づくり

記者の「街づくりや緑化という観点での意見、提案だと思いますが、あらためて長期的な視点での気候変動対策や街づくりについてお考えをお願いします」との問いに対し、小池都知事は安住アナ本人には直接言及しませんでした。しかし、「私は環境大臣当時から、ずっと『風の道』ということについて街づくりを進めるべきと(思ってきた)」と述べ、「風の道」確保の重要性を訴えました。東京都としても、様々な開発において「風の道」の確保を推し進めてきた姿勢を強調しました。

東京都湾岸部に林立する高層マンション群と都市景観東京都湾岸部に林立する高層マンション群と都市景観

さらに小池知事は、「できること、また緑の確保、こういったことも念頭に置きながら、これからも東京都が強靱化(きょうじんか)だけでなく、この『風の道』の確保や、また憩いの場の確保」を進めていくと表明。過去の事例として、関東大震災後に後藤新平の政策によって多くの小公園が作られたことに触れ、「いつも振り返りながら、進めていきたい」と、長期的な視点での都市環境整備への意欲を示しました。

結論

今回の定例会見でのやり取りは、都心部の猛暑対策として「風の道」の確保や緑化が喫緊の課題であることを改めて浮き彫りにしました。安住アナウンサーの大胆な提言と、小池都知事のこれまでの取り組みや今後の展望が示されたことで、東京都の都市開発と気候変動対策への関心が一層高まることが期待されます。

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