参政党・神谷代表、長崎式典後の福岡演説で「カウンター活動」に反論 – 外国人問題と歴史観を語る

8月9日、被爆80年の長崎平和祈念式典に出席した参政党の神谷宗幣代表(47)は、その数時間後、福岡市内の警固公園前で街頭演説を行った。この演説中、神谷代表は、自身の主張に対する「カウンター活動」と呼ばれる抗議活動に対し、党の立場を明確に説明し、反論を展開した。

雨が降りしきる中、街宣カーに上がった神谷氏は、「今日は静かに亡くなった人たちの冥福を祈り、平和を祈る日だと思うが、式典の周りで騒いだり、参政党の街頭演説を妨害しに来る人たちがいる。彼らは平和が嫌いなようだ」と発言。この「彼ら」とは、参政党に野次やプラカードで抵抗する一部の聴衆を指していた。

参政党への「カウンター活動」と背景

今回の選挙では、「日本人ファースト」を掲げ、議席を伸ばした参政党だが、選挙期間中から外国人問題に関する候補者の発言が一部で事実に基づかないとして、「外国人排斥を煽る」との指摘が常に付きまとっていた。そのため、演説のたびに「差別反対」などのプラカードを掲げて対抗する人々が多く見られたという。

また、7月に東京選挙区で当選した新人・さや参院議員が、ある番組で個人的見解として「核武装が最も安上がりで最も安全を強化する策の一つ」と主張したこともあり、8月6日の広島、9日の長崎での平和式典周辺でも同様のカウンター活動が行われていたと報じられている。

雨の中、街頭演説を行う参政党・神谷宗幣代表雨の中、街頭演説を行う参政党・神谷宗幣代表

「差別や戦争推進は一切しない」神谷代表の反論

演説中も、街宣カーの周囲からは「戦争反対!」「人種差別反対!」といった抗議の声が上がる中、神谷氏は「我々は何度も言っているが、人を差別したり、レイシズムを推奨したり、戦争を進めたり、一切そういうことはしないとずっと言い続けている」と主張した。

さらに、選択的夫婦別姓反対、スパイ防止法案の提出、正しい歴史教育など、党が推進する政策を挙げ、「そういうことやってもらっては困るという人たちが、この人たちなのだ。彼らは私たちが外国人を差別しているからと言っているが、そうではない。やって欲しくないことは、今私が言ったことだ。だから皆さん、彼らの行動がおかしいと思えば、どんどんこれを世に示し、参政党がやろうとしていることを皆さんの周りの方々、日本人に伝えてほしい」と持論を展開した。

靖国神社参拝への意欲と日本の歴史観

神谷代表は続けて、「18人の国会議員総出で靖国神社を参拝したいと思っている!」と高らかに宣言。靖国神社には明治維新以降の戦没者も祀られているとし、戦後80年に際し、明治維新から終戦までの77年間も振り返るべきだと訴えた。

「明治維新の前、幕末ですね。日本って戦争してたんですか?してなかったでしょう?島原の乱ぐらいだ。1630年代以降、ずっと戦争していなかった。それが、なぜ日本が対外戦争に出るようになったのか?」と問いかけ、その背景を説明した。

「西洋列強が日本を開いて不平等条約を押し付け、関税自主権を奪い、無理難題を押し付けてきたから、我々は、我々の先輩たちは、この不平等条約を改正したい、日本を一等国にしたい、日本人の権利を外国人たちと対等に持っていきたいという思いで、77年戦ってくださったのではないか?」。そして、「あの時、日本人の先輩たちが戦うことを諦めていたら日本はただの植民地だ。実際、アジアはみんな西洋の植民地だったでしょう。日本だけだ、ちゃんと独立していたのは。タイも独立していたが、イギリスとフランスの緩衝地だったから。自分の国で憲法を作り、軍隊を作り、国をしっかり維持していたのは我が国、日本、アジアで唯一だ」と続けた。

「人種差別撤廃」提案の誇り

さらに神谷氏は、1919年のパリ講和会議で、当時すでに台湾や朝鮮半島を植民地化していた日本が、国際連盟規約に「人種差別撤廃」を盛り込むよう提案していたことに触れ、「第一次世界大戦が終わった後に、日本人は国際会議、国際連盟の一員に入って、常任理事国となってある提案をした。そのことに私たちは誇りを持つべきだ。日本人が一番最初に、1919年だったと思うが、言ったことは、『人種差別をやめよう』だ!人種差別をやめようと、世界で一番最初に言ったのは日本人だ!」と力を込めた。

この言葉に支持者からは万雷の拍手が起こったが、一部からは「人種差別をやめろ」という趣旨のカウンターが飛んだ。すると神谷氏は振り向き、「してねぇっつってんだろ!!」と大声で反論。

この応酬に支持者は沸き立ち、神谷氏は再び前を向き、「人種差別も外国人差別もしていない!そういうことが起こらないように制度をしっかり作り直せと言っているだけだ。それをちゃんとやっておかなければ、アメリカやヨーロッパのように、本当に民族同士の対立が激化して、暴動が起こるのだ!」と畳みかけるように述べた。

結論:参政党の真意と支持者への訴え

神谷代表は最後に、「我々は外国人差別反対だ!戦争反対だ!皆さんは参政党を応援しないといけないのだ!矛盾しているのだ、言っていることが!差別をやめよう!その通り!戦争をやめよう!その通り!参政党と一緒なんだから、もっと応援してほしい!」と締めくくり、党の立場と支持者への協力を強く訴えた。

参考文献

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