トランプ再選でセレブの米国脱出加速か?ジミー・キンメル氏、イタリア市民権取得を公表

米国のドナルド・トランプ大統領が再選された後、多くの有名人が米国を離れる意向を示す中、人気トークショー司会者のジミー・キンメル氏もこの動きに加わりました。キンメル氏は最近、イタリア市民権を取得したことを公表し、現在の米国社会に対する深い懸念を表明しています。このニュースは、トランプ再選が一部の層に与える大きな影響を改めて浮き彫りにしています。

ジミー・キンメル氏、イタリア市民権取得と米国社会への警鐘

英紙ガーディアンの13日(現地時間)の報道によると、人気トークショー司会者のジミー・キンメル氏は、コメディアンのサラ・シルバーマン氏のポッドキャストで最近イタリア市民権を取得したことを公表しました。彼はトランプ大統領再選後の「米国脱出」の動きに触れ、「愛する祖母エディス(イタリア南部アヴェッリーノ県カンディダ出身)のおかげで市民権を得た」と説明。同時に、「現状は予想以上に深刻で、信じられないほどだ」と米国社会に対する強い批判的見解を示しました。キンメル氏の曽祖父はイタリアのイスキア島からニューヨークに移住しており、深い血縁があります。

人気トークショー司会者ジミー・キンメル氏、イタリア市民権取得を公表人気トークショー司会者ジミー・キンメル氏、イタリア市民権取得を公表

厳格化されるイタリア国籍取得要件

イタリアはかつて、1861年3月17日のイタリア王国建国以降に居住した先祖がいれば市民権を付与していましたが、世界各地からの申請殺到を受け、2025年4月からは条件を厳格化しました。これにより、イタリア人の両親または祖父母がいる場合にのみ市民権申請が可能となります。キンメル氏のケースは、この厳格化前の血縁に基づく取得であり、祖母からの明確な直系血縁が要件を満たした形です。

トランプ氏の反感を買った番組での批判

キンメル氏は米ABC放送の人気トークショー『ジミー・キンメル・ライブ』の司会者として、スティーブン・コルベア氏やジョン・スチュワート氏らと同様に、トランプ政権批判を番組の定番素材としてきました。この姿勢はトランプ大統領の反感を買っており、実際トランプ氏は先月、コルベア氏の番組終了報道を受け、「次はジミー・キンメルになるだろう」とキンメル氏への不満を露わにしています。

他の著名人の米国脱出の動き

トランプ大統領の再選に対する失望感から、他にも多くの著名人が米国を離れる動きを見せています。女優兼コメディアンのロージー・オドネル氏は今年1月にアイルランドへ移住。また、コメディアンのエレン・デジェネレス氏とその同性パートナーで女優のポーシャ・デ・ロッシ氏も、最近英国への移住を確定したとガーディアン紙が報じています。これらの動きは、政治状況が著名人の生活拠点に大きな影響を与えている現状を示唆します。

結論

ジミー・キンメル氏によるイタリア市民権取得の公表は、ドナルド・トランプ大統領の再選を受けて加速するセレブたちの「米国脱出」の動きを象徴する出来事です。彼らの海外移住の決断は、現在の米国社会に対する深い失望感と批判的見解に基づいています。今後も、米国政治の動向が国内外の著名人の生活やキャリアにどのような影響を与え続けるのか、注目が集まります。

参考文献

  • ガーディアン紙 (The Guardian)
  • AFP=聯合ニュース