お笑いの祭典「キングオブコント(KOC)2025」において、コンビ結成17年目の実力派「ロングコートダディ」(堂前透、兎)が悲願の優勝を果たし、第18代王者の座に輝きました。2年連続4回目の出場となる彼らは、昨年の雪辱を晴らし、まさに“完全優勝”という形でコント日本一の称号を手にしました。
歴代最多3449組の頂点へ:リベンジを果たした完全優勝
今年のKOCには、過去最多となる3449組がエントリー。その激戦を勝ち抜きファイナルステージへと駒を進めた10組の中で、ロングコートダディは圧倒的な強さを見せつけました。昨年は優勝したラブレターズにわずか1点差で準優勝に涙をのんだ彼らですが、今年はファーストステージ、そしてファイナルステージともにトップの得点を記録。見事な完全優勝で昨年のリベンジを果たし、優勝賞金1000万円を獲得しました。この快挙は、彼らの長年にわたる努力とコントへの情熱が結実した瞬間と言えるでしょう。
キングオブコント2025で悲願の優勝を果たし、トロフィーを掲げるお笑いコンビ「ロングコートダディ」の堂前透(左)と兎(右)
漫才・コント二刀流の強み:ロコディの輝かしい実績
ロングコートダディはこれまで、M-1グランプリの決勝に2度進出するなど、漫才日本一決定戦でもその実力を証明してきました。漫才とコントの両方を高いレベルでこなす“二刀流”の芸人として知られ、今年7月に開催された新しいお笑いコンテスト「ダブルインパクト〜漫才&コント 二刀流No.1決定戦〜」でも準優勝を飾っています。テレビ局関係者も「ファイナリストの中では優勝候補筆頭といえる存在でした」と語る通り、彼らはKOC優勝以前からその実力と才能が広く認められていました。今回のKOC優勝は、彼らの多彩な才能とコント職人としての確固たる地位を確立するものです。
KOCとM-1の“重み”:視聴率と優勝後の明暗
KOCは毎年TBS系列の大型お笑い特番「お笑いの日」内で放送されますが、今年の放送(午後7時から番組終了まで)の平均世帯視聴率は9.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。同時間帯の他局番組に惜しくも及ばず2位でした。一方、漫才日本一決定戦「M-1グランプリ」は、昨年12月に関東地区で18.0%、関西地区で25.5%という高視聴率を記録し、テレビが生放送するお笑いコンテストとして揺るぎない地位を確立しています。
元芸人マネジャーは「一般にお笑いコンテストで優勝すると、テレビを中心に仕事が急増し、“人生が変わる”と言いますが、はっきり言ってそれはM-1ぐらいですよ。KOC優勝でしばらくは露出があるとしても、その後も人気と生活が安定する保証はありません。優勝はゴールではなく、あくまで通過点なのです」と指摘します。KOCの優勝は大きな栄誉であるものの、その後の芸人人生を大きく左右するのはM-1のそれに比べるべくもなく、いかにその勢いを維持し、次なるステップへと繋げていくかが重要となります。
結論
ロングコートダディのキングオブコント2025優勝は、彼らの長年の努力と実力が正当に評価された「悲願の完全優勝」として、日本のエンターテイメント史にその名を刻みました。M-1グランプリとは異なる視聴率や優勝後の影響の側面を持つKOCではありますが、この優勝を足がかりに、彼らが更なる活躍を見せることを多くのファンが期待しています。彼らにとって、この栄冠は新たな飛躍への通過点に過ぎないのかもしれません。
参考文献
- Yahoo!ニュース: 第18代「キングオブコント」王者のロングコートダディ、悲願の優勝! https://news.yahoo.co.jp/articles/04abd5e2b27ffb0a69f1597c9d44ccb39283a829





