【エルサレム=福島利之】イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は12日、地元テレビ局「i24ニュース」のインタビューで、パレスチナ自治区ガザの住民について「戦闘地域から退去させるべきだ」との考えを示した。住民の受け入れについて、複数の国と協議していることも明らかにした。
ガザ全域を制圧する準備を進める中での「退去」発言は、ガザの住民や国際社会の反発を招きそうだ。
ネタニヤフ氏は「ガザは閉鎖された地域にすべきでない」として、「退去できるようにする」とも強調した。AP通信は12日、交渉筋の話として、イスラエルが南スーダンとガザの住民の受け入れに向けた協議を進めていると報じた。協議がどこまで具体的に進展しているかは不明だ。
ガザの住民を域外へ移住させる構想は、米国のトランプ大統領が打ち出したもので、ネタニヤフ氏は実行に移そうとしている。