【川崎20歳女性遺体】白井秀征被告(27)に「集団リンチ」の過去 単独犯ではない可能性も浮上

神奈川県川崎市で岡崎彩咲陽さん(20)の遺体が見つかってから約3カ月。死体遺棄容疑とストーカー規制法違反容疑で逮捕・起訴されていた白井秀征被告(27)は、殺人容疑で再逮捕され、8月1日に起訴されました。この世間を騒然とさせた事件の裏で、白井被告が辿った道、そして彼の“素顔”に迫る中で、「単独犯ではない」可能性が浮上しています。

白井秀征被告のFacebookアカウントからの顔写真。彼の素顔や顔のタトゥーが見て取れる。白井秀征被告のFacebookアカウントからの顔写真。彼の素顔や顔のタトゥーが見て取れる。

岡崎さん遺体発見と浮上した「単独犯ではない」可能性

岡崎さんの遺体が発見されたのは4月30日。白井被告宅をストーカー規制法違反容疑で捜索した際、床下の収納スペースにあるボストンバッグの中から、一部白骨化した状態で見つかりました。昨年12月20日に岡崎さんが避難先の祖母宅から行方不明になってから約4カ月後のことでした。

神奈川県警内部では、過去の“ある事件”が話題になっており、今回の犯行が白井被告単独で行われたのではない可能性も指摘されています。県警幹部は、「白井が高校1年生のとき、知人を集団でリンチし、大怪我を負わせたのです。バイクの返却を巡るトラブルで、白井がいきなり十数人もの仲間を連れて知人の元を訪れ、暴行に及んだことで警察沙汰になった」と証言。この過去の暴力事件が、今回の岡崎さんの事件においても「容疑者は一人で悪さをするのではなく徒党を組むタイプ」という見方を強め、「すべて容疑者一人でやったのか」という疑問を投げかけています。

白井秀征被告の「一人では何もできない」人物像と生い立ち

当時の白井被告は、川崎市内の小中学校を卒業し、県立高校に入学したばかりでした。彼を古くから知る人物は、「基本的に一人では何もできない奴です。高校時代から柄の悪い者たちとつるんでいましたね。中学までやっていたサッカーをやめて、ラッパーになっていた。地元川崎出身の有名ヒップホップグループ『BAD HOP』に憧れていたのでしょう」と振り返ります。

しかし、その行動はどこか中途半端に映ったといいます。その背景には、彼の裕福な家庭環境がありました。「母子家庭ではありますが、いつも金を持っていた。兄2人と姉1人の4人きょうだいの末っ子だったからか、母親からは“ヒデくん、ヒデくん”と呼ばれて甘やかされていた。あいつがどんなに悪さをしても母親が咎めることはなかった」と、白井被告の育った環境が、彼の人物像形成に大きく影響していることが伺えます。

今回の岡崎さん遺体遺棄事件において、白井秀征被告の過去の集団暴力事件の経験と「一人では何もできない」という彼の人物像は、捜査の重要な鍵となるかもしれません。事件の全容解明に向け、今後の捜査の進展が注目されます。


参照元: 週刊新潮 (加筆・修正あり)