【ロサンゼルス=後藤香代】米連邦捜査局(FBI)は13日、30年以上前にメキシコ国立公文書館から盗まれた16世紀のスペイン人征服者エルナン・コルテスの直筆の署名入り文書を米国内で発見し、メキシコ政府に返還したと発表した。
FBIによると、メキシコ中央部にあったアステカ王国を滅ぼしたコルテスが、1527年に未開の地への旅の計画を書き留めた歴史的価値の高い資料の一部だという。同公文書館が1993年、この文書のマイクロフィルム化の作業中、ページの欠落に気付き、盗まれたことが発覚した。
FBIは発見の時期や場所など詳細は明らかにしていないが、「紛失から数十年間で所有者が複数回変わったため、誰も罪に問われない」とコメントしている。