品川区の保養施設でトコジラミ発生、林間学校17校が中止に

東京都品川区が保有する栃木県日光市の保養施設でトコジラミ(別名ナンキンムシ)が確認されたことを受け、品川区教育委員会は8月5日以降に予定されていた区立小学校17校の林間学校を急遽中止すると発表しました。夏休みの主要な行事の一つである林間学校が突如として中止されたことに、児童や保護者から驚きの声が上がっています。

発生状況と林間学校への影響

品川区教育委員会学務課によると、トコジラミは8月5日、約130人の児童が施設を利用していた小学校の校長からの報告で発覚しました。校長は「朝起きるとトコジラミが発生している」と報告。これを受け、区教委は専門業者に駆除を依頼しました。今年度、同施設では7月21日から8月末にかけて、区立小学校36校の5年生が林間学校を計画しており、そのうち17校の実施が中止されることになります。

品川区役所の庁舎外観。同区が保有する保養施設でのトコジラミ発生を受け、小学校の林間学校が中止されたニュースを伝える文脈で表示。品川区役所の庁舎外観。同区が保有する保養施設でのトコジラミ発生を受け、小学校の林間学校が中止されたニュースを伝える文脈で表示。

専門業者による調査と被害状況

専門業者による調査の結果、42ある宿泊部屋のうち7部屋からトコジラミ本体や、血を吸った痕跡を示す血糞(けっぷん)が発見されました。トコジラミは体長が5~8ミリほどの吸血性の昆虫で、刺されると激しいかゆみが生じます。衣類などに付着して外部から施設内に持ち込まれる可能性が高いとされています。現在、林間学校に参加していた児童らへの健康被害の有無について、品川区教育委員会が確認を進めています。

今後の対応とまとめ

今回のトコジラミ発生による林間学校中止は、児童たちにとって忘れられない夏の思い出となるはずだった体験を奪う形となりました。品川区教育委員会は、今後の駆除作業と施設の安全確認を徹底し、再発防止に努める方針です。児童の健康と安全を最優先とする対応が求められます。

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