全日本空輸(ANA)を中核とするANAグループは、ボーイング787型機で使用済みとなった客室窓を再活用した「垂直尾翼オブジェ」の再販を発表しました。これは航空機部品の新たな価値創造と、環境負荷低減を目指すアップサイクル活動の一環であり、航空ファンにとっては待望の限定アイテムとなります。
ボーイング787の客室窓から生まれたANAの垂直尾翼オブジェ、アップサイクルで環境貢献
製品概要と製作背景
このユニークなオブジェは、ボーイング787の実際に使用されたアクリル樹脂製客室窓を素材としています。製作は、787の主翼構成部品のウォータージェット加工も手掛ける三重樹脂(三重県鈴鹿市)が担当。高圧噴射された水で精密に切断加工された窓は、ANAの整備士の手によって、ANAロゴと窓が取り付けられていた機体の登録記号がレーザー彫刻され、一点ものの価値を帯びます。サイズは大小2種類が用意されており、大が220ミリ×170ミリ、小が135ミリ×100ミリ。価格はそれぞれ税込2万9700円、2万3100円で、いずれも専用台座が付属します。
環境配慮とANAの取り組み
ANAグループは、SDGs(持続可能な開発目標)への貢献として、資源の有効活用や廃棄物削減に積極的に取り組んでいます。今回の垂直尾翼オブジェのアップサイクルは、その具体的な事例の一つです。使用済み航空機部品に新たな命を吹き込むことで、循環型社会への移行を促進し、航空業界におけるサステナビリティの重要性を示しています。この取り組みは、環境意識の高い消費者からの共感を呼び、企業の社会的責任(CSR)を果たす姿勢を明確にしています。
販売情報と入手方法
「垂直尾翼オブジェ」は、ANAグループのECサイト「ANA Mall(ANAモール)」内にある「ANAワクワクショップ」にて、2025年8月19日午前10時より再販されます。今回は大・小それぞれ20個ずつの数量限定販売となるため、早期の完売が予想されます。航空機マニアやANAファンにとっては、過去に大きな反響を呼んだ人気の限定アイテムを手に入れる貴重な機会となるでしょう。
今回の再販は、ANAの環境への配慮と、航空ファンに対するユニークな価値提供の双方を追求する姿勢を示すものです。限定アイテムとしての希少性に加え、アップサイクルによる環境貢献というメッセージが、このオブジェの魅力を一層高めています。
参考資料
- Yahoo!ニュース: ANA、787客室窓「垂直尾翼オブジェ」再販 サイズ大小2種類