時価総額2兆ドル突破 サウジ石油、国外上場に壁


 サウジアラビアの国内証券取引所で新規株式公開(IPO)を実現した国営石油サウジアラムコの株式は12日、上場後2日目の取引が行われ、一時38・7リヤル(約1120円)をつけた。時価総額は2兆ドル(約217兆円)を突破し、サウジのムハンマド皇太子が目標としてきた評価額に達した。

 今後は国外市場での上場が焦点だ。日本や中国が有力との見方も浮上しているが、企業統治への懸念などから国外投資家の需要は鈍く、実現には高い壁がある。

 アラムコ株は11日、値幅制限の上限であるストップ高の35・2リヤル(約1020円)で取引を終了。時価総額は約1兆8770億ドルで世界最大となった。サウジ国内の投資家が需要を牽引(けんいん)したようだ。

 11日に上場した株式はわずかで、サウジ政府が引き続き大半を握る。王族の意向も経営に強く反映されることになるため、国外投資家の慎重な姿勢につながっている。(共同)



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