他人に譲渡するため銀行口座を不正に開設したとして、警視庁は22日、詐欺の疑いで赤羽署の男性巡査(25)を書類送検し、懲戒免職にした。警視庁によると、巡査は口座を何者かに売ったとみられ、特殊詐欺に悪用されて被害金が1100万円以上入金された。
書類送検容疑は2月下旬、他人に譲渡する目的を隠し、自分で使うように見せかけて口座を開設した疑い。巡査はX(旧ツイッター)で「銀行の口座を買います」との書き込みを見て開設、インターネットバンキングのIDやパスワードを25万円で売ったとみられる。
警視庁に特殊詐欺の被害相談があった口座を調べたところ、巡査が開設したものと判明。複数人が被害に遭い、金は全て引き出されていた。
巡査は「投資で借財が膨らみ、返済に困ってお金が欲しかった」と認めている。警視庁警務部の菅潤一郎参事官は「全国警察が特殊詐欺対策に取り組む中、言語道断の行為。厳正に処分した」とコメントした。