三井不動産は、築地市場跡地(東京都中央区)の再開発の基本計画を発表した。都が保有する約19万平方メートルの敷地に、総事業費約9000億円を投じて多目的スタジアム、ホテル、オフィス、住宅棟、商業施設などを建てる。目玉の多目的スタジアムの屋根は、築地市場の形状をモチーフにした扇型になる。開業は2030年代前半以降になる見通し。
三井不動産を代表企業として、トヨタ不動産、読売新聞グループ本社などで構成する特定目的会社が再開発を推進する。隅田川や浜離宮恩賜庭園、築地場外市場などに面した立地環境を生かし、開放的な複合施設を目指す。隅田川沿いには船着場を設ける。
多目的スタジアムは約5万人を収容する規模になる。屋内全天候型で延べ床面積は約17.9万平方メートル。かつての築地市場が貨物列車を引き込むために扇形状をしていた歴史を踏まえ、扇形の外観を採用する。