北朝鮮による拉致被害者の曽我ひとみさん(60)が14日、一緒に拉致されたまま帰国が実現していない母、ミヨシさん=拉致当時(46)=らの早期救出を訴えるため、地元の新潟県佐渡市の佐渡汽船両津港ターミナルで署名活動を行った。
北朝鮮人権侵害問題啓発週間(16日まで)に合わせ、佐渡市職員や曽我さんを支援する団体のメンバーら約10人がフェリーの利用客らに署名を呼び掛けた。曽我さんは「日本に帰ることを願う拉致被害者家族も高齢になっている。一日も早い解決のため、政府には今まで以上に全力で取り組んでほしい」と語った。
曽我さんは昭和53年に佐渡市内で拉致され、平成14年に帰国したが、12月28日に88歳の誕生日を迎えるミヨシさんの行方は分かっていない。佐渡市によると、曽我さんの支援団体による署名活動は18年に始まり、これまでに4万8718人分が集まっている。署名は毎年11月に政府に提出している。