脚本家・足立紳が語るリアル:発達障害の長男と反抗期の長女を描くホームドラマ「こんばんは、朝山家です。」

脚本家・足立紳夫妻の日常を描くABCテレビのホームドラマ『こんばんは、朝山家です。』が話題を呼んでいます。思春期の長女の反抗、発達障害を持つ長男との日々を赤裸々に綴った本作は、現代社会で我が子を作品に描くことへの足立夫妻の率直な心境を探ります。

家族のウェブ日記がドラマの原案に

作家が家族を描く作品は多く、SNS普及で家族のエピソード発信は増加傾向です。足立紳・晃子夫妻も2020年から5年間、ウェブサイトで連載日記を公開。反抗期の長女や発達障害の長男とのエピソードを綴り、これがドラマ『こんばんは、朝山家です。』の原案となりました。

脚本家・足立紳さんと妻の晃子さん夫妻。彼らの家族の日常がドラマ「こんばんは、朝山家です。」の題材となった。脚本家・足立紳さんと妻の晃子さん夫妻。彼らの家族の日常がドラマ「こんばんは、朝山家です。」の題材となった。

日記に見る足立家の子育て事情

日記では、紳さんが家族の様子を綴り、晃子さんが挿絵を担当。「妻より」のツッコミも入り、足立家の日常が垣間見えます。

思春期の長女との奮闘

<反抗期の娘はテレビや映画を観ながら「マジ、ワラ、クサ」「ないわー」「つえぇ、こいつメンタルつえぇ」など突っ込みまくっており、かなりうざい。だが「お前、うざい」などと言おうものなら烈火のごとく怒って不機嫌になり、挙句泣き出したりするので、感受性むき出しの思春期は本当に厄介だ。(2020年11月16日)――「足立 紳 後ろ向きで進む」第8回>

発達障害の長男との向き合い

<新学期が始まって2日目にして、息子は学校に行きたくないモード全開。さっそく宿題カードを失くしたとのことで(配られたものはすぐになくす)、それで世界の終りかのような不安感に覆われている。息子はとにかく新しい環境が苦手なので、新学期の時期は毎度こうなる(息子の小学校は毎年クラス替えがあり、毎年担任が変わるのだ)。忘れ物も多く、それを先生に怒られるのがやっぱりとても苦手なので、怒られるくらいなら学校に行きたくないとなってしまうのだ。(2021年4月8日)――「足立 紳 後ろ向きで進む」第13回>

揺れ動く家族の感情

<朝食時、娘が期末テストの成績を見せてきた。好結果だったので褒めていたら、息子が小さい声で「どうせ、俺バカだし。俺はダメだし」とズブズブとネガティブモードになってしまったので、「いや、お前は優しいし、お前は面白い! お前は最高だ!」と伝えたところで、復活せず。そして、褒めの途中で、弟に話題を持っていかれてしまった娘も、「どうせいつもパパとママは弟ばっかり!」と拗(す)ねてしまった……。(2023年7月14日)――「足立 紳 後ろ向きで進む」第40回>

足立夫妻の日記とドラマは、現代の子育てにおける思春期の反抗、発達障害との向き合い方、兄弟間の感情など、多くの家庭が共感し得るテーマを提示。家族の温かさ、苦悩、そして「ありのままの家族」を受け入れる重要性を視聴者に問いかけます。

参考文献