自民党、石破首相の去就巡り内紛激化:参院選報告書調整と早期総裁選の動き

自民党内部で、石破茂首相の去就を巡る深刻な内紛が激化している。早期の総裁選挙実施の是非について、自民党総裁選挙管理委員会が調査に乗り出す中、先日行われた参議院選挙の惨敗に関する結果報告書までもが、党内対立に油を注いでいる状況だ。

参院選惨敗の責任論と報告書の調整

複数の国内主要メディアが報じるところによると、自民党は参院選惨敗の原因に関する総括報告書について、石破首相の「個人責任」を強調せず、党全体の責任という方向で調整を進めている。首相個人の責任論は、自民党保守派が首相退陣を求める主要な根拠の一つであるため、この調整は注目される。報告書案は、自民党総裁の責任よりも、自民党が掲げた2万円現金給付などの政策が「有権者の支持を得られなかった」という分析に主眼を置く方向でまとまりつつある。

自民党はこの日、総括委員会を開催し、報告書案を提示した後、9月2日に開かれる議員総会に提出する予定だ。共同通信は、今回の動きを「首相個人よりも森山裕幹事長を含む執行部全体の責任に重点を置こうとするねらい」と解説している。約20ページにわたる惨敗の原因分析には、共感を得られなかった2万円の現金給付案に加え、自民党安倍派の解体につながった政治資金スキャンダル、さらには能登半島地震に関する参議院予算委員長の失言などが盛り込まれているという。

日韓首脳会談で共同発表を行う石破茂首相日韓首脳会談で共同発表を行う石破茂首相

首相退陣要求と早期総裁選の動き

しかし、「みんなの責任」という当初の構想が維持されるかは不透明な状況だ。自民党保守派からは、依然として首相責任論の声が根強く上がっているため、議員総会までに報告書の内容が修正される可能性も指摘されている。実際、自民党総裁選挙管理委員会が早期選挙の是非調査に乗り出すことを決定したことで、事実上の「石破おろし」の動きが活発化している。前日には、岸田文雄前首相が札幌市での講演で、石破首相の去就問題について「できるだけ早いタイミングで決着をつけなければならない」と述べた。また、広島を選挙区とする小林史明衆議院議員も、同日自身のX(旧ツイッター)に投稿し、早期総選挙に賛成するとともに、必要であれば石破政権で務めていた環境副大臣を辞任する意思も表明した。

石破政権の支持率と談話見送りの背景

一方で、早期総裁選に反対する世論は、石破首相にとってプラス要素となっている。最近の読売新聞の世論調査では、石破政権の支持率が7月比で17ポイント上昇し、39%を記録した。朝日新聞は、責任追及の矛先が政治資金問題などに集中すれば、首相退陣圧力は弱まる可能性があると分析している。

また、石破首相は当初発表に意欲を見せていた戦後80年談話について、発表を見送る見通しだ。当初は、日本の降伏文書調印日である9月2日に合わせて談話発表を検討していたが、この日に自民党議員総会が開催されることなどを考慮し、見送りを決定したという。

自民党内の権力闘争と首相の未来を巡る議論は、今後も日本の政治情勢の焦点となりそうだ。

参考文献