2025年12月23日に放送された特別番組『ホンネ喫茶 永田町』(フジテレビ系)で、実業家の堀江貴文氏(53)と参院議員の北村晴男氏(69)が「外国人受け入れ」を巡り激しい議論を交わしました。約20年ぶりに同局の番組に出演した堀江氏が、北村氏の持論に対し「それは差別主義だ」と真っ向から反論し、大きな注目を集めました。この長時間番組では、2025年に注目された政治トピックが多岐にわたって議論されましたが、中でも堀江氏と北村氏の外国人受け入れに関する対立は白熱し、視聴者に強い印象を残しました。
技能実習制度と外国人受け入れ問題:各政党の立場
番組では、まず河野太郎元デジタル相(62)が、外国人労働者の受け入れについて口火を切りました。河野氏は、現状の「技能実習制度はインチキだった」と指摘し、「工場で働く人がいないから80年代に外国人を入れる話になったが、結局、来た人は日本語ができない。工場での8時間は良くても、それ以外が困る」と述べ、受け入れルールの厳格化を強く主張しました。
続いて、参政党の神谷宗幣代表(48)も河野氏のルール厳格化に賛同。その上で、「日本に統合できるミニマムな数を受け入れるべき」との見解を示し、文化的な側面も考慮した慎重な受け入れを提言しました。日本維新の会の吉村洋文代表(50)も同様に、「ルールを決めないと、なし崩し的に入ってくる。(外国人が)生活者として来ているのに、言葉も教えてもらえなかったら、犯罪に走ってしまう人もいる」と指摘し、無秩序な受け入れが社会問題に発展する可能性に警鐘を鳴らしました。
北村晴男氏の「経済合理性」に基づく外国人受け入れ論
こうした議論の中で、日本保守党の北村晴男氏は挙手し、「ルールを作るにあたって、前提として検討しなければいけないことがある」と、外国人受け入れに対する自身の持論を展開しました。北村氏は「長いスパンでみると(外国人受け入れは)経済合理性でめちゃくちゃマイナスなんです」と発言。その根拠として、2016年にオランダで行われた調査結果を紹介しました。この調査は、「欧米系移民」と「非欧米系移民」が一生涯でその国に与える経済的影響を調べたものだと説明しました。
北村氏によると、調査結果では「欧米系の移民は一人あたりプラス1000万円」であるのに対し、「非欧米系の移民の場合はマイナス7000万円」とされています。さらに、「日本人の場合はプラス4000万円。そして、アフリカ・イスラム系移民の場合は、マイナス1億1000万円」という具体的な数字を提示しました。これらのマイナスの原因については、「働かずに社会保障だけもらうとか、様々な原因がある」と補足しました。この分析に基づき、北村氏は「質のいい人。良質な人。日本語も勉強するし、日本の文化も尊重するし、一生懸命働く。こういう人だけに絞らなければ日本は壊れる」と強く訴え、MCの加藤浩次氏(56)から「国籍で絞るということか」と問われると、「国籍で絞るやり方もあります」と答えました。
堀江貴文氏が北村晴男参院議員の外国人受け入れ論に激しく反論する様子
堀江氏が「差別主義だ」と猛反論!専門家も介入する激しい議論
北村氏の発言に対し、堀江貴文氏は即座に「それ、めちゃくちゃ差別主義じゃないですか?」と反応し、議論は一気にヒートアップしました。北村氏は堀江氏を指差し、「いやいや、その考え方が間違ってる!差別か区別かは、具体的な事実に基づいて検討しないといけないんですよ」と反論。しかし、この両者の主張は平行線を辿り、議論は深まっていきました。
この白熱した議論の最中、ニュースメディア『The HEADLINE』編集長の石田健氏(36)が介入し、「単一の研究だと、ネガティブな結果はありますが、移民が経済効果があるという研究と、ないという研究と、研究者で意見が真っ二つに分かれているので、実証的にはかなり答えが出しづらい」と、移民の経済効果に関する研究の多様性と複雑性を指摘しました。
「決まってねぇよ!」堀江氏と北村氏の激しい応酬
石田氏のコメント直後、堀江氏は再び口を開き、「僕ちょっと北村先生の思想で嫌だなと思うのが、アフリカ系がすごいマイナスになるとか、それはただの決めつけだと思ってるわけですよ。アフリカ系だって優秀な方はもちろんいらっしゃるし」と、北村氏の主張が特定の民族に対する偏見に基づいていると厳しく批判しました。
これに対し、北村氏は「そんなことは決まってるんですよ。個々によって違うのは当たり前ですよそんなもん」と自身の見解を曲げませんでした。しかし、堀江氏は呆れたように机を叩きながら、「いや、決まってねぇよ。決まってねえよ」と不快感をあらわにしました。北村氏もさらにヒートアップし、「決まってますよ。決まっているという意味は、個々が違うということ自体は……」と応戦を試みましたが、堀江氏は最後まで「決まってねぇよ!それは差別主義だよ。最低な考えだよ!」と強く反論し続け、番組は外国人受け入れ問題における根深い意見の対立を浮き彫りにしました。この議論は、今後の日本の移民政策や社会統合における重要な課題を提示したと言えるでしょう。





