ガザ飢餓の真実:元米特殊部隊員が語るイスラエル軍の市民銃撃証言

ガザ地区が飢饉に陥ったと発表される中、現地で物資配給所の警備を担当していたアメリカ人の元特殊部隊員が、イスラエル軍が物資を求める市民に向けて日常的に銃撃を行っていたと証言し、その衝撃的な実態が明らかになりました。この証言は、紛争地域における人道危機の深さと、国際社会の対応の難しさを浮き彫りにしています。

ガザ支援現場の現実:配給所の警備と数の減少

ANNの取材に応じたのは、アメリカ陸軍の特殊部隊「グリーンベレー」に所属していたアギラー氏です。彼は5月から、アメリカとイスラエルが支援する「ガザ人道財団」の配給所で警備任務に就いていました。かつて国連などが400カ所を運営していたガザ地区の配給所は、「ガザ人道財団」の管理下となってからはわずか4カ所に限定され、支援物資へのアクセスが極めて困難になっています。アギラー氏は、この現場でパレスチナ人が経験する「絶望と飢餓」を目の当たりにしたと語ります。

物資を求める市民への銃撃:アギラー氏の目撃談

アギラー氏の証言によれば、イスラエル軍は物資を求める市民に向けて毎日発砲していたといいます。彼は、イスラエル軍が無線で「パレスチナ人を現場から退去させる必要がある」と指示すると、請負業者が催涙ガスやスプレー、閃光手榴弾を使用して市民を追い出し、その最中にさらに発砲が行われたと具体的に述べました。市民が必死に食料を求める中でのこのような行動は、人道支援活動の現場における深刻な安全保障上の課題を示しています。

10歳のアミール少年が象徴するガザの絶望

アギラー氏は、配給所で出会った「アミール」と名乗る10歳の少年との忘れられない記憶を共有しました。裸足で骨が浮き出るほど痩せこけた少年が、アギラー氏の隣にいた請負業者の手にキスをし、次にアギラー氏の手にもキスをして「ありがとう」と感謝を述べたといいます。アギラー氏は、この少年を含め、市民から「脅威」を感じたことは一度もなかったと語ります。しかし、少年が立ち去った直後、イスラエル軍の銃撃が再び始まり、逃げ惑う群衆の中で少年が撃たれて倒れる様子を目撃したと証言しました。この出来事は、ガザの市民、特に子どもたちが直面している過酷な現実を象徴しています。

飢餓否定と反論:深まる対立

配給所付近ではこれまでに2180人が死亡していますが、イスラエル軍は市民への銃撃を否定し、「警告射撃」などと主張しています。これに対しアギラー氏は、「ガザで飢餓は起きていないという主張は断じて虚偽。それは嘘だ」と強く反論し、「ガザ人道財団は解体され、国連が支援活動を再開すべきだ」と訴えました。しかし、「ガザ人道財団」は、アギラー氏が「虚偽を広めている」として彼の証言を否定しており、真実を巡る対立は深まるばかりです。

この報告は、ガザ地区の現状に対する国際社会のさらなる関与と、独立した調査の必要性を浮き彫りにしています。人道支援が政治的、軍事的対立の渦中に置かれる中で、最も弱い立場にある市民の命と尊厳を守るための行動が緊急に求められています。


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