台湾高速鉄道、車内通路・デッキ着席を禁止へ 新規則で安全と快適性向上

台湾高速鉄道(高鉄)は、来たる9月22日より新たな旅客運送規則を施行します。この規則では、車内のデッキや通路、駅構内の地面などに座り込んだり横たわったりする行為を禁止し、乗車秩序と安全な動線の確保を目指します。乗客一人ひとりが規則を守り、より良い乗車環境を維持することが求められています。

車内トラブルを背景に:新規則導入の経緯

今回の規則改正は、過去に発生した車内でのトラブルが大きく影響しています。昨年11月には、高鉄車内のドア付近の床に座り込んでいた乗客が、他の乗客にまたがれたことを発端として暴行事件に発展するという事態がありました。このような乗車マナーに関する問題を受け、高鉄は乗客からの声に真摯に耳を傾け、今回の規則改正に踏み切りました。新規則では、通路やデッキなどでの着席・横臥行為が秩序や動線を妨げると判断され、注意を受けても改善されない場合、高鉄は運送契約を打ち切ることができると明記されました。

台湾高速鉄道の車両内で、多くの乗客が行き交うデッキと通路の様子台湾高速鉄道の車両内で、多くの乗客が行き交うデッキと通路の様子

利用者の声に応える:より快適な車内空間へ

高鉄は、規則改正が乗客からの意見を踏まえたものであると説明しています。全ての利用者が安全かつ快適に過ごせるよう、車内環境の改善を重視している姿勢がうかがえます。また、新規則には、携帯電話での通話時にはデッキに移動するよう求めるなど、静かで穏やかな車内空間を保つための細やかな配慮も加えられています。これらの措置は、台湾高速鉄道の利便性と共に、利用者の満足度を高めることを目的としています。

新規則の施行日と乗客への呼びかけ

新しい旅客運送規則は、202X年9月22日から正式に施行されます。高鉄は、全ての乗客に対し、これらの新ルールを理解し遵守することで、安全で快適な台湾高速鉄道の旅を共に作り上げていくよう呼びかけています。訪日外国人観光客を含む全ての利用者が、台湾での移動を快適に過ごせるよう、一人ひとりの協力が不可欠です。


参考文献