ラオスでは現在、日本人による児童買春が深刻な問題として浮上しています。首都ビエンチャンの市街地には、一見普通のホテルのように見えながらも、裏口から幼い少女たちが頻繁に出入りする施設が存在します。
現地の衝撃的な実態
記者がビエンチャンの「ホテル型置屋」とされる施設を訪れると、敷地内にはまだあどけない顔立ちの少女たちの姿がありました。客引きをしていた施設関係者は、公然と「女の子は14歳から。13歳もいる」と証言し、明らかな児童買春が行われている実態を露呈しました。彼らはまた、「先日も6~7人の日本人客が泊まりに来た。日本人客は人気のない子でも選んでくれる」と語り、日本人観光客の関与の深さをうかがわせます。近年、ラオスにおける日本人による児童買春は増加傾向にあると見られており、この問題に対し、日本の外務省は今年6月、「処罰の対象になる」と異例の警告文を発出しました。
外務省の警告とSNSの影
この問題の背景には、SNS上で拡散される過激な投稿があります。「ロリの聖地ビエンチャン空港到着」「学校の制服を着ている娘を思わず選んでしまいました」といった内容や、日本人が現地の少女を無断で撮影したとみられるわいせつな動画、さらには売春施設に関する情報商材がSNSなどで不正に販売されるケースが目立っています。こうしたインターネットを悪用した情報が、日本人による児童買春を助長している可能性が指摘されています。
広がる国外犯逮捕の動き
深刻化する状況を受け、愛知県警は先週、ラオスなどで少女のみだらな姿を盗撮した疑いで、60代の男ら2人を国外犯として逮捕しました。国際的な連携による取り締まりが強化されている中、現地の売春施設には今も連日、日本人や韓国人とみられる客の姿が確認されています。記者が売春が行われているとされるホテルにいた日本人男性に直接問い質すと、男性は買春行為を否定し「ホテルに泊まっていただけ」と主張しました。しかし、現地のタクシードライバーは、このホテルを訪れる日本人観光客らが「児童買春を目的に来ている」と証言。「(日本人は)みんな(売春施設だと)知ってて来ているはずです。ここに来ると、(ホテルの従業員に)『女の子は何人欲しい?』と必ず聞かれますから」と、その実態を明かしました。
ラオスでの児童買春に関与した日本人逮捕を報じるニュース写真
国際社会における日本の責任と大使館の呼びかけ
ラオスにおける日本人による児童買春は、国際的な人身売買や児童の性的搾取に加担する重大な国際犯罪であり、日本の国際的な信頼を損ねる行為です。日本大使館は、自国民に対し、違法行為に絶対に手を出さないよう強く呼びかけています。個人がSNS上の無責任な情報に惑わされることなく、国際的な法の順守と人権尊重の意識を持つことが求められています。