ネットカフェはここまで進化した!快活CLUB「素泊まり」体験記:10年ぶりの利用で浦島太郎状態

現役ウーバー配達員にして肉体派ライターの佐藤大輝氏が、あらゆるモノやサービスを徹底検証。机上の知識だけでは分からない「本気の現場レビュー」をお届けします。今回は、かつてのイメージを覆す驚きの進化を遂げたネットカフェ「快活CLUB」に焦点を当て、その「素泊まり」体験を詳細にレポートします。10年ぶりにネットカフェを利用した筆者が目の当たりにした、現代の快適な宿泊ソリューションとしての魅力に迫ります。

「ネットカフェ難民」時代から一変:過去のイメージと現代のニーズ

2007年に「ネットカフェ難民」が流行語となって以来、ネットカフェは安価な宿泊場所という側面を持つ一方で、必ずしも良いイメージばかりではありませんでした。当時高校生だった私自身も、大学生になって終電を逃すたびにネットカフェを利用していましたが、隣のブースの音が気になったり、寝心地が悪かったりと、始発を待つ時間が長く感じられたものです。

スマートフォンがまだ普及していなかった時代、漫画とインターネットが楽しめる漫画喫茶は若者にとって魅力的な空間でした。しかし、「汚い」「臭い」といったネガティブな印象も少なからず存在していたのも事実です。社会人になり、スマホを持つようになってからは、ネットカフェを利用する機会は激減し、10年以上ご縁がありませんでした。

しかし、今年のお盆休み、大阪から東京へ「青春18切符」で移動した際、静岡県でまさかの終電を逃す事態に直面しました(ちなみに、東京駅を15時頃までに出発しないと大阪には到着できません)。ホテルに宿泊することも検討しましたが、ご存じの通り、近年国内のホテル代は高騰しています。ビジネスホテルで1万円を超える宿泊費は珍しくありません。10代や20代前半のように体力があった若い頃なら、「朝まで飲食店で過ごす」という選択肢もありましたが、30代半ばにもなると、やはり夜は横になって眠りたいものです。

無い知恵を絞った結果、消去法で一つのアイデアが浮かびました。「仕方がない、久しぶりに漫画喫茶にでも泊まるか」――この選択が、ネットカフェに対する長年の固定観念を打ち破るきっかけとなったのです。

快活CLUBの店舗外観。AOKIホールディングス傘下のネットカフェチェーン快活CLUBの店舗外観。AOKIホールディングス傘下のネットカフェチェーン

Google検索で見えた「快活CLUB」の圧倒的存在感

Googleマップで「漫画喫茶」と検索したところ、液晶画面には「快活CLUB」の店舗がずらりと表示され、他の店舗はほとんど見当たりませんでした。この検索結果は、現在のネットカフェ業界における快活CLUBの圧倒的な存在感を物語っています。

快活CLUBは、紳士服販売大手「AOKI」を中心とするAOKIホールディングスの子会社が運営しています。全国の店舗数は2025年7月時点で493店に上り、業界2位の「自遊空間」の80店舗を大きく引き離しています。さらに驚くべきことに、その自遊空間も実はAOKIホールディングスの傘下にあります。この事実からも、AOKIグループがネットカフェ市場において強固な地位を築いていることが分かります。

かつて抱いていた「汚い」「臭い」といったネットカフェのイメージは、快活CLUBのような現代のサービスにおいては過去のものとなりつつあります。清潔感、快適な空間、そして手頃な価格での「素泊まり」という選択肢は、旅行者や急な宿泊を必要とする人々にとって、非常に価値のあるソリューションとして進化を遂げているのです。

清潔感があり快適な快活CLUBの個室ブース。進化したネットカフェの内部清潔感があり快適な快活CLUBの個室ブース。進化したネットカフェの内部

進化を遂げたネットカフェの現代的価値

10年ぶりに足を踏み入れたネットカフェ、特に快活CLUBは、筆者にとってまさに「浦島太郎」状態と言えるほどの変貌を遂げていました。終電を逃した際の急な宿泊や、ホテル代高騰に悩む旅行者にとって、清潔で快適、そしてコストパフォーマンスに優れた快活CLUBは、今や有力な選択肢となり得ます。

個室ブースの充実、シャワールームの完備、そして静かで落ち着いた環境は、かつてのネットカフェのイメージを完全に刷新しています。この進化は、単なる一時しのぎの場所ではなく、現代の多様なニーズに応える宿泊施設としてのネットカフェの可能性を広げています。旅の途中で予期せぬ宿泊が必要になった際には、ぜひ快活CLUBの利用を検討してみてはいかがでしょうか。その快適さにきっと驚かされることでしょう。

参考資料