女優でモデルの土屋アンナさん(41歳)のマネージャーを務める母・真弓さん(67歳)が、5日配信のABEMA「ダマってられない女たち」にVTR出演し、昨年6月に発覚したすい臓がんとの闘病について赤裸々に語りました。長年、娘の活動を支えてきた真弓さんの突然の病と、それに立ち向かう姿、そして土屋アンナさんとの深い親子の絆が、多くの人々の心に響いています。
長年のマネージャー業と突然の宣告
真弓さんはこの16年間、土屋アンナさんのマネージャーとして活動してきました。当初は「ステージママと思われるのが嫌で」と戸惑いを感じていたものの、今では67歳になっても現場に赴き、娘の活動を精力的にサポート。「もうママやめていいよと言われても、やめないかも」と笑うほど、その仕事に情熱を注いでいます。そんな真弓さんに余命宣告が下されたのは、昨年の6月でした。
胃の不調から判明した「すい臓がん」の衝撃
病気のきっかけは、胃の不調から始まりました。痛みはなかったものの、胃の違和感から病院で検査を受けたところ、「胃の中に食べ物が凄く溜まってた」ことが判明。消化された液体が胃の中に3リットルも貯留しており、医師から告げられたのは「すい臓がん」という衝撃的な診断でした。腫瘍はすでに5センチにまで肥大し、すい臓が肥大化したことで胃の出口である幽門が細くなり、消化物がせき止められていた状態でした。真弓さんは毎年胃の検査を欠かさず受けていたにもかかわらず、がんが胃の後ろにあったため発見が遅れてしまったのです。
闘病決意と娘・アンナへの告知
がんが進行し、切除できない段階にあったため、「余命1年から1年半」という宣告を受けました。しかし真弓さんは「そんな簡単に死ぬ人間ではないと思ってるから、戦うぞって」と力強く語り、闘病を決意。余命宣告を受けても、土屋アンナさんの大切な仕事が終わるまでは言えないと判断し、10日後に娘に伝えました。告知を受けたアンナさんは「大泣きよ、ずっと」と深く悲しみ、「自分のすい臓をあげる」と移植を申し出るほどでした。真弓さんはその気持ちに「ありがたい」と感謝しています。
過酷な治療と母の覚悟
告知の翌日には治療のため入院。まず5日間は、鼻からチューブを入れて胃に溜まったものを排出する処置が行われ、飲まず食わず、水も飲めない状態が続きました。その後の抗がん剤治療では、元々血管が細い体質のため、注射針が入りにくく腕に大きな負担がかかり、週に一度の投与で腕は内出血で腫れ上がりました。また、着付け師としても活躍する真弓さんは、着物に合う黒髪を60年間大切にしてきましたが、抗がん剤の副作用で「本当にポロポロって抜けるのよ。抜けた瞬間に床屋さん行って、“剃ってください”って言って」と、自ら自慢の黒髪を剃り上げました。
土屋アンナと母・真弓さんが笑顔を見せる場面
土屋アンナ、母への深い愛情とサポート
母の過酷な闘病を間近で見てきた土屋アンナさんは、「彼女が大事にしてたものを60年経った今、崩しちゃう。そこは見ててつらいっていうよりも、彼女の気持ちになると“うっ”てなった」と、母の心情を慮(おもんぱか)りました。しかし、「余命1年っていうのは別にいいやと思ったんですね。なよなよしてたりとかしないで、引っ張らなきゃっていう、もう切り替えに入って」と、悲しみから前向きなサポートへと気持ちを切り替えたことを明かしています。「いるからまだ。そこなんですよ。いるってことは生きてるから。生きている人のサポートに回ればいい」と語るアンナさんの言葉からは、母への深い愛情と、共に病と闘う強い決意が感じられます。
真弓さんのすい臓がんとの闘いは、彼女の強さと、土屋アンナさんとの深い絆によって支えられています。この経験は、多くの人々にとって、生命の尊さ、家族の重要性、そして困難に直面した時の心のあり方を考えさせるきっかけとなるでしょう。