リニア中央新幹線工事に伴う大井川の流量減少をめぐり、静岡県側が疑問点など47項目を列挙してJR東海に回答を求めている問題で、JR側が37項目分の「見解」を提出していたことが18日、分かった。
県は、この「見解」は同社からの正式回答ではなく、内容についても矛盾した記載や根拠が不明確な点が多いとしている。このため、県の担当者が疑問点や不十分な点を細かく指摘して、JR側に見直しを要求したという。この「見解」は10月から11月にかけて、2回に分けて提出された。
県環境局の織部康宏局長は「足りないところや矛盾点が多く、専門部会の委員からの要望に答えていない」と不満を漏らし、JR側に「地元の皆さんの不安を払拭するために回答を求めているのだから、不安を払拭できるものを出してきてほしい」と訴えた。
県は、JR側の47項目に対する丁寧な回答と十分な説明を、専門部会開催の条件としている。