痛烈に心を揺さぶられつつ、見ていてしみじみと「いい映画だなあ…」と思えるアニメーション作品。平成28年に公開された作品に新映像を追加した“新作”だ。
舞台は先の大戦中の広島・呉。18歳の少女、すずの新婚生活や、苦しい戦時下での暮らしの工夫、昭和20年の夏などが描かれる。3年前の同作と比べ、全体的に少しずつ変化した描写に要注目。遊郭の少女、リンとすずの交流がしっかり描かれたことで、より複雑で多面的に登場人物の姿が現れた。試写後は観客一同涙目だったのが印象に残る。
20日から東京・テアトル新宿、大阪・TOHOシネマズなんばなどで全国順次公開。2時間48分。(本)
★★★★☆(★5傑作 4見応え十分 3楽しめる 2惜しい 1がっかり ☆は半分)