【ニューヨーク=上塚真由】来年11月の米大統領選に向けた民主党の第6回候補者討論会が19日、西部ロサンゼルスで開かれた。18日に下院がウクライナ疑惑をめぐりトランプ大統領を弾劾訴追したばかりで、参加した7人の候補者はトランプ氏の大統領としての資質を糾弾。ただ、世論調査では弾劾反対派が賛成派を上回っており、各候補者はトランプ氏と対決する本選を見据え、戦略の練り直しも迫られそうだ。
米政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティクス」の18日の最新調査では弾劾賛成が47・2%に対し、反対派が48%と上回っている。トランプ氏の支持率も上昇しており、「歴史的な弾劾訴追」(米メディア)に反して、盛り上がりに欠けているのが実情だ。
こうした中、今年最後の討論会では弾劾訴追の問題から論戦がスタート。「多くの米国人は、弾劾訴追について正しかったと考えていない。そういう人たちをどうやって説得していくのか」。司会者は最初の質問をこう投げかけた。
候補者の中で支持率トップに立つ中道派のバイデン前副大統領(77)は、弾劾訴追は「憲法上必要なこと」と強調し、「われわれは大統領職の品位を取り戻す必要がある。今の大統領は再選に値しないとはっきりさせるのが、私の役目だ」と訴えた。