加重逃走未遂罪などで起訴された後に保釈された岐阜県羽島市の工員、松川歳雄被告(68)が所在不明となった問題で、松川被告が保釈後に名古屋地裁一宮支部に海外渡航を申請し、退けられていたことが20日、関係者への取材で分かった。松川被告は以前から逃走を図ろうとしていた可能性があるとみられる。名古屋地検が行方を捜している。
名古屋地裁などによると、松川被告は5月1日、愛知県警に窃盗と建造物侵入容疑で逮捕され、その後起訴された。同日、一宮署から逃走しようとし、その際スプレーを噴射した署員2人にけがをさせたとして、6月に加重逃走未遂と傷害の罪で追起訴された。
その後、地裁支部が保釈を決定。検察側の準抗告も退けた。
7月に公判が始まり、海外渡航を申請したが、地裁支部が退けていた。松川被告は11月の論告公判には出頭したが、12月5日に予定された判決公判に現れず、改めて設けられた19日の公判にも出頭しなかった。