カジノを含む統合型リート施設(IR)の誘致を目指す大阪市の松井一郎市長と大阪府の吉村洋文知事は20日、IR予定地の隣接エリアで令和7(2025)年4月に始まる大阪・関西万博の期間中、IRのオープニングイベントを控えるよう博覧会国際事務局(BIE)から要請があれば、一定の配慮を検討する意向を示した。それぞれ記者団に話した。
夢洲(ゆめしま、大阪市此花区)へのIR誘致を計画する府市は、相乗効果を狙い、万博と同時のIR開業を努力目標に掲げている。ただ工期調整の難しさから、今月にも始める事業者公募では、万博後も含めた幅のある時期を開業スケジュールとして示す予定。
吉村氏は、BIEから近く要請が来ると連絡を受けていると説明。「(要請は)IRの盛大なオープニングが万博の横で行われるのは望ましくない、という趣旨だと推測する。そこは理解して進めていきたいと思う」と話した。
松井氏も万博との同時開業を目指す努力目標は変わらないとしつつも、「BIEからの要請があれば、重く受け止めたい。内容を精査し、IRと万博どちらもうまくいくような形を調整したい」とした。