中国広東省深セン市の南山区人民法院（裁判所）は３０日、ゲノム編集技術を使って３人の子供を誕生させたとして、違法医療行為の罪で、南方科技大（同市）の元副教授、賀建奎被告に懲役３年、罰金３００万元（約４７００万円）の判決を言い渡した。中国国営中央テレビ電子版が報じた。
報道によると、賀被告は２０１６年以降、人の受精卵が発育した胚へのゲノム編集により商業的利益を得ようと、広東省内の医療機構関係者２人と共謀。倫理審査の書類を偽造するなどし、男性のみエイズウイルス（ＨＩＶ）に感染した数組のカップルにゲノム編集技術を用い、うち２人を妊娠させ、３人が誕生した。
賀被告ら３人には医師の資格がなく「国の医療管理規定に違反し、医学倫理の越えてはならない一線を越えた」と裁判所は認定した。共謀の２人にはそれぞれ懲役２年と懲役１年６月（執行猶予２年）を言い渡した。（共同）
